【影山貴彦のTVコラム・がんばれ関西ローカル!】 「東京一極集中」に待ったを!そんな番組を大いに期待
関西ウォーカー
レギュラーコメンテーターを務めている「カンテレ通信」(関西テレビ)の打ち合わせ。ADクンが、出前の飲み物は何がいいかと聞いてくれる。ボクは、いつも変わらず「ミックスジュース」。大阪のソウルドリンクといってもいい。大好きだ。
共演のわかぎゑふさんが、「なんか今日はスッキリしたのが飲みたいなあ」と仰った。すかさず「ミックスジュースは?(笑)」とボク。当然「ツッコミ待ち」の軽いボケだ。優しいゑふさんは絶妙の間で、「なんでやねん!こってりやわっ!(笑)」と返してくれた。そこまではいわば「想定内」。けれど、予想を超えたことが起こった。「なんでやねん!」「ミックスジュースてっ!」「そりゃないわっ!」「またまた~!」。周囲に居たスタッフたち4人が同時にボクにツッコんだのだった。
「まさかそんないっぺんにツッコまれるとは思わへんかったわっ!(笑)」とボク。満足気な面々。場にはいい空気が流れた。
これが東京なら、同時に数人がツッコミを入れることは恐らくない。こちらがボケても「そうなんだぁ」的な、ツッコミ封じのリアクションをされることもしばしばだ。無論、「そうなんだぁ」に悪意はない。文化の違いだ。テレビ番組の好みも同様。互いに500キロほどしか離れていないのに、東京と関西で好まれる番組は大きく違う。12月4日に放送された「M‐1グランプリ」(ABC系)も関西の視聴率が東京より10%以上高かった。面白い現象だ。実にいい。
東京一極集中に待ったをかけられるのは関西なのだ。笑いに限らず、誇るべき文化も多い。関西のテレビはもっともっと元気になれるはず。2017年、それを期待している。
影山貴彦(かげやまたかひこ)同志社女子大学 学芸学部情報メディア学科教授。元毎日放送プロデューサー(「MBSヤングタウン」など)。早稲田大学政経学部卒、関西学院大学大学院文学修士。上方漫才大賞審査員、GAORA番組審議委員、日本笑い学会理事。著書に「影山教授の教え子が泣きにくる。~涙が笑顔にかわる京都の女子大研究室」など
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