【影山貴彦のTVコラム・がんばれ関西ローカル!】   正月こそ、もっと生放送を。その熱情は視聴者に伝わる

関西ウォーカー

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昔から正月が好きではない。年末の盛り上がりに比べて、街が独特の様相を呈する。ニュースも毎年同じような決まりきったネタを繰り返し伝えるばかりで、ワクワクするものがあまりない。バラエティー番組もそうだ。もちろん例外的な番組はいくつかあるが、いかにも「お正月」的な一見贅沢だが、さほど中身のない「録り貯めました感」丸出しの番組が多数を占める。その種のものは、ほぼ見ない。正月三が日が過ぎ、テレビにも日常が戻って、ホッとしている。

冒頭で、街が独特の様相を呈すると記したが、変わった部分もある。ボクたちが子供のころ、正月は多くの商業施設が閉まっていた。通常営業をしていたのは映画館などごく僅かだった。今、どうだろう。デパートでさえ、多くが2日には営業を始める。三が日たっぷり休業する大手のサービス業は少なくなった。みんな企業努力をしているのだ。

さて、ここでテレビだ。テレビは、マスメディアでありサービス業だ。視聴者がゆっくりとテレビを見られる環境にある時だからこそ、正月番組にもっと力を注いでほしい。繰り返すが、素晴らしい番組はある。けれど、多くの作り手、演者が正月休みを取るという前提から、生放送の情報番組などは、三が日は休止するケースが目立つ。

正月こそ生で、通常通りの放送をしてはどうか。もちろん特定の個人が働き過ぎることは、避けたほうがいいだろう。作り手は勤務ローテーションをしっかり組み、演者については若手等にチャンスを与えるきっかけにすればよい。視聴者にもっとも訴求するサービスは、「ボクたち、正月も頑張って生放送やってます!」という熱情のはずだ。

影山貴彦(かげやまたかひこ)同志社女子大学 学芸学部情報メディア学科教授。元毎日放送プロデューサー(「MBSヤングタウン」など)。早稲田大学政経学部卒、関西学院大学大学院文学修士。上方漫才大賞審査員、GAORA番組審議委員、日本笑い学会理事。著書に「影山教授の教え子が泣きにくる。~涙が笑顔にかわる京都の女子大研究室」など

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