柳下大がWキャスト主演ミュージカル「手紙」、神戸へ!

関西ウォーカー

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WEB連載「はーこのSTAGEプラスVol.37」をお送り致します。

昨年、東京・神戸・大阪で上演されたミュージカル「手紙」。再演を望む熱い声に押され、1年未満という速さで東京の新国立劇場 小劇場で上演(2/5(日)まで)、そして関西は神戸で上演される。

昨年の初演を観逃した。「いい作品だった」と後で聞いた。悔しかった。だから今回は絶対に観る! その舞台は“再演”でなく“再挑戦”だと言う。届いたばかりの東京公演の舞台写真と共に紹介しよう。

【原作と物語のこと】

原作:東野圭吾のベストセラー小説。2003年に出版されて直木賞候補となり、06年に映画化、共に大ヒットした著者の代表作の一つ。おなじみのミステリーやエンタメ小説ではない、感動作だ。

物語:両親の死後、剛志(つよし)は弟・直貴の親代わりだった。優秀な弟の学費欲しさに空き巣に入り、思いがけず殺人を犯してしまう。貧しくても平和だった生活は一瞬にして暗転。「人殺しの弟」となった直貴は、さまざまな差別にあい、未来は次々と崩れて行く。そんな現実を知らず服役中の剛志は、純粋な思いを手紙に託し、直貴に送り続ける。その手紙によって、追い詰められてしまった直貴は…。

日常が、思い描いていた人生が、一瞬にして崩壊してしまう怖さ。せつなすぎる兄弟の感情。2人が交わす“手紙”を中心に、深いテーマを内包させた作品をミュージカルで贈る。

【キャストのこと】

弟・直貴役には、柳下 大と太田基裕のダブルキャスト。兄・剛志を演じるのは、ミュージカル界でも歌唱力に定評のある実力派・吉原光夫。兄弟の周囲の人間を含め12人のキャストで。また音楽は、ミュージシャン4人が生演奏する。

【ミュージカル化】

物語の構成は、縦糸に弟が次々と経験する差別、横糸に兄が弟を思う手紙。2人の思いと苦しみはデュエットとなり、それぞれの慟哭がソロとなり…。音楽は彼らの感情を言葉以上に語り、歌に乗せたテーマが観客の心の奥まで届く。

初演では舞台と客席の位置が逆転、観客は舞台上を通過して入場した。演出・藤田俊太郎の「これはあなたの人生かもしれない」というメッセージ。ユニークな演出も話題のひとつだったが、今回は「より普遍化し、世界中の劇場でお客様に届けられるミュージカルを創りたい」と語る、再挑戦の2017年版の舞台だ。

【クリエイティブチームのこと】

高橋知伽江(脚本・作詞):映画「アナと雪の女王」の日本語歌詞を手掛け、劇団四季上演の日本版「アラジン」の訳詞で、第23回読売演劇大賞優秀スタッフ賞を受賞。深沢桂子と上質のオリジナル・ミュージカルを何作も生み出す。

深沢桂子(作曲・音楽監督・作詞):1987年の宮本亜門演出「I Got Mermann」で音楽監督・編曲を務めて以来、来日上演する数々のブロードウェイミュージカルを手掛けて活躍中のベテラン。

藤田俊太郎(演出):04年~16年をニナガワ・スタジオで蜷川幸雄作品に演出助手として関わり、14年に「The Beautiful Game」の演出で、第22回読売演劇大賞優秀演出家賞 杉村春子賞を受賞。今年、第24回の同賞にも「ジャージー・ボーイズ」の演出でノミネートされている。

オリジナル・ミュージカルは、そのチーム力が作品の出来を左右する。キャストだけでなく、今後はこのトリオの活動に注目したい。その手始めに、まずはこの作品から。さあ、期待して劇場へ!

演劇ライター・はーこ

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