【漫画】心が宿った接客ロボット、はじめての感情は“殺意” 掟破りのコメディに8.7万いいね

心を持たないはずのロボットに感情が芽生えるのは、古典SFから繰り返されてきた代表的なシチュエーション。けれど、その感情の源が身近な怒りだったら……。SNS上で8万7000件以上のいいねを集めた三月病( @3_byou_ )さんの 漫画「つとめて めばえて 走り出す」 は、そんな先入観を逆手に取ったコメディ作品だ。


「これが…心…?」はじめての感情にブチキレるロボのSFコメディ

人間と見分けがつかないほど精巧な外見と高度なAIを積んだロボットが人間社会に普及した近未来。とあるスーパーマーケットで働く「接客ロボ(13号)」も、同僚と取り留めない会話をこなすほど溶け込んだロボットの1体だった。

「つとめて めばえて 走り出す」(C)三月病(秋田書店)2021

ある日、13号は休憩室で人間の店長に「ちょっと言っときたいコトがあって」と切り出す。何気ない会話かと思いきや、13号が告げたのは「心芽生えたかもしれないっス」という衝撃的な一言だった。

13号が心を持ったと認識したきっかけは、レジ接客中の出来事にさかのぼるという。芸能人のような外見の男性客が13号のレジに訪れたが、「ポイントカードはお持ちですか?」の問いかけも、レシートも無視して去っていったのだとか。

「つとめて めばえて 走り出す」(C)三月病(秋田書店)2021

それ自体はよくある光景だったが、数分後、店に舞い戻った男性客は先ほどの買い物分のポイントをつけるように要求。後付けはできないと断った13号だったが、男性客は「てかさっきポイント聞かれなかったんだけど」と逆ギレ。13号への罵倒を繰り返した挙句、カウンターに叩きつけたポイントカードは他店のものというオチまでついたモンスタークレーマーだったのだ。

「つとめて めばえて 走り出す」(C)三月病(秋田書店)2021

その顛末を話し終え、13号はロボなのに青筋を立て「これが…心…?」とぽつり。怒りすら飛び越え、理不尽な客に対する殺意で心が芽生えたのだ。恋のようなポジティブな感情で心が生まれたのかと思っていた店長は、客への怨念に満ちた13号を落ち着かせようと話を続けるが――、というストーリーだ。

心の芽生えという感動的なシチュエーションを見事に裏切る導入に、ユーザーからは「斬新」「新しいタイプの芽生え方だ」と反響が集まり、その展開に笑ったというコメントや、現実には人間が引き受けている理不尽なクレームに対する共感も多く寄せられた。

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