【漫画】心が宿った接客ロボット、はじめての感情は“殺意” 掟破りのコメディに8.7万いいね
ロボットだって怒るほどの「接客業の人の怨念」を肩代わり
本作は、「月刊ミステリーボニータ」2021年5月号(秋田書店)に掲載された読み切りを後日、作者の三月病さんが自身のTwitterであらためて公開した作品。“ミステリー”という誌名からすると意外にも思えたのか、ユーザーからは掲載誌の月刊ミステリーボニータに注目する声も聞かれた。今回、ウォーカープラスではこうした反響を受け、三月病さんに作品の舞台裏を取材した。

――「ロボットに感情が芽生える」というお約束を裏切る、殺伐とした感情が落差が面白かったです。本作のアイデアはどんなところから生まれたのでしょうか?
「あまり覚えていないですが、よくあるロボットに感情が芽生えるシーンに対してのカウンターで『これが…心…?』というシーンがおそらく真っ先に生まれたかと思います」
――人間くささを感じる怒りの形相もインパクトがありました。漫画表現ではどんな点にこだっているのでしょうか?
「画面作りはあんまり上手じゃないと思うんですが、表情と面白いと感じる間についてはいつも気をつけています」
――作中で、ご自身で気に入っているシーンはありますか?
「『これが…心…?』のシーンもそうですが、人間のパートさんのくだりが好きです」
――本作は多くの反響を集めました。作者としてはどう受け止めていますか?
「最初から狙う層を意識していた面はありますが、それ以上に反響が大きかったのでコメディとは言え、接客業の人の怨念をすこし肩代わりしたつもりになりました」
――また、SNSでは「月刊ミステリーボニータ」にこういう作品が載っているんだ、という驚きの声が聞かれたのも印象的です。雑誌のカラーを意識した部分はありましたか?
「あまりないです。私も自分が載せてもらうようになってから知りましたが、思っている以上にミステリーボニータは多彩な作品が載っています。ミステリーじゃないものもめっちゃあります。かなり自由な雑誌で、自由にやらせていただいてます」
――今年発表された読み切り作品も人気を集めています。今後の漫画制作の展望について教えてください。
「とにかく、自分の面白いと思う漫画で生活がしたいです」
「つとめて めばえて 走り出す」 (C)三月病(秋田書店)2021