『覆面系ノイズ』作者の青年誌初連載作!「死」がテーマの新作を深堀り。SNSで「めちゃめちゃ泣いた」「鳥肌がやばい」との声

中条あやみ主演で映画化された「覆面系ノイズ」や、現在TVドラマ放送中の「恋に無駄口」など、多くの少女漫画を世に送り出してきた人気漫画家・福山リョウコ先生。そんな福山先生の青年誌初連載作品 「聴けない夜は亡い」 を知っているだろうか?

漫画『聴けない夜は亡い』

本作の主人公は、通夜と告別式の合間、街の明かりが消える時間に、大切な人を喪った依頼者の話を聞く青年・槙柊夜。夜の記憶を維持できない彼は、通夜の間に話を聞き、告別式の朝までに依頼を遂行する“聴き屋”として生きていた。そんな彼の元へ、今日もまた“想い”を抱えた依頼者が訪れる―。

本作を読んだSNSユーザーからは、「毎話毎話感動する」「伏線回収して理解した時の鳥肌がやばい」「めちゃめちゃ泣いた」「心温まるお話で、でも悲しくて泣いてしまう」といった感動の声が続出。少女漫画を描いてきた福山先生が、なぜ「死」というテーマを選んだのか。今回は、 「聴けない夜は亡い」 誕生の裏側や、先生のこだわりを、福山先生にインタビューした。

「聴けない夜は亡い」で青年誌に初挑戦。きっかけは?

――「聴けない夜は亡い」を描き始めたきっかけを教えてください。

「花とゆめで連載していた『覆面系ノイズ』終了後、新連載のネタを考えていたあたりにプライベートでふたつの大きな死に直面したのがきっかけです」

「この時期、生と死に関わる話しか浮かばず『聴けない夜は亡い』の初期プロットを花ゆめに提出したのですがネタ的に合わず、覆面系の当時担当をしてくださった永島さん(ヤングアニマル編集長)に話を持ちかけたところ、新増刊『ヤングアニマルZERO』で描けることになりました」

――本作は、福山先生にとって青年誌初連載作ですが、少女漫画との違いはありましたか?

「2話までは描線を太めにした程度でそこまで違いを感じていなかったのですが、3話目からは少女誌では避けてきたような、自分の中にあるものをすべてさらけ出している様な感覚があります」

「もともと花ゆめでもきれいなだけ、かわいいだけ、の描写は好みではなく、人間の心の醜い部分も加えるようにしてはきたのですが、その醜い部分に存分に焦点を当てて描けることが違いかもしれません」

――逆に、少女漫画と変わらないこと、通ずるものがあれば教えてください。

「山場を起点にして作ること、言葉ではなく絵で魅せることです」

主人公・柊夜の誕生秘話

――本作は“死”を聴く青年が主人公です。彼が誕生したきっかけを教えてください。

「6年ほど前、愛猫を腎臓の病気で亡くしたのですが、闘病中や死後、家族や友達にたくさん話を聞いてもらうことで本当に心が救われました」

「と同時にああしたらよかったこうしたらよかったと後悔の念が未だ消えないのも事実で、永遠に続くであろうこの問いや懺悔を、誰かに聴いてもらえたらと考えたとき思い浮かんだのが柊夜というキャラです」

――積極的に言葉をかけるのではなく、“聴く”ことで依頼者を救うというストーリーが新鮮でした。どのような思いで物語を作っているのでしょうか?

「出てくる依頼者たちのうち誰かひとりにでも、彼らの中の少しの感覚だけでも読み手の方の心のなにかに触れたらいいなと思いながら作っています。この物語は死に関わる者たちがメインですが、死に関係なくとも忘れられない後悔だったり喜びだったり、そういった感覚を少しでも共有できてたら嬉しいです」

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