コンクリートに猫の足跡。絶対わざとだ...!大阪の工務店が描くほのぼの日常漫画が話題
目標は漫才コンビ・中川家のものまねネタ。業界人はもちろん、誰でも楽しめる漫画に
平日は毎日更新されている工務店の日報。ガテン系や力仕事といった建築現場のイメージとは違うゆるい雰囲気が特徴だ。福田さんに反響の大きかった作品を聞いてみると、断トツで、固まる前のコンクリートに猫が足跡をつけてしまう「左官あるある」だという。

猫除けの定番、水の入ったペットボトルやCDも全く役に立たないと嘆くこの作品。「うちの実家もやられました」など、足跡をつけられた人からのコメントが続々と寄せられると同時に、「かわいいから許す」や「うちは足跡残してもらいました」といった声も。左官泣かせな一方で、猫好きにはたまらない出来事のようだ。

建築業に携わる人だけでなく、そうでない読者からも毎回多くのコメントが寄せられている工務店の日報。福田さんに、漫画へ寄せられた声の中で印象に残っているものを聞いてみた。
「女性のフォロワーさんで、旦那さんが建築関連のお仕事をされているらしく、『旦那に見せたら爆笑してました』といったコメントをいただいたことがあります。見ず知らずのご夫婦の会話に漫画が登場し、笑いが生まれているという現実がとても嬉しくもあり、なんだか不思議な気持ちになりました」

福田さん自身も漫画を描くときは、同業者はもちろん、誰にでも面白い漫画にしようと心掛けているそうだ。
「目標としているのが漫才師・中川家の、テレビ局のカメラマンとアシスタントのものまねネタです。テレビ業界でない人でも楽しめ、さらに業界人にはバカウケしているというのが理想の構造です」

最後に工務店の日報の今後の展望と、読者へのメッセージを貰った。
「毎日いいねやコメントをいただき、ありがとうございます。描き始めて半年ほどが経過し、当初は『とりあえず1年くらいやってみよっか』という軽いノリで始めた漫画ですが、書籍化や我々が想像もしていない景色をこの漫画が見せてくれることを願って描き続けていきます。今後も応援よろしくお願いします」

アットホームな雰囲気で綴られ、建築現場を見かけると思い出してくすっと笑ってしまいそうな工務店の日報。これからの作品も楽しみにしたい。
取材・文=松原明子