【漫画】エサを吐き散らかしてない?声がかすれてない?鳥さんの「病気のサイン」を紹介/トリ扱い説明書
寄崎先生のエッセイ「こんな症状があるときは、すぐに動物病院に相談を!」
例え体調が悪くても、鳥さんが「しんどい」と言ってくれるわけではありません。だからこそ、普段から鳥さんの様子を観察し、いつもと違うところはないかチェックすることが重要です。今回は特に緊急性が高く注意が必要な「病気のサイン」について、解説します。
体重が普段と違う
いつもと体重が違う時は、鳥さんに何かしらの変化が起きている証拠です。近年は毎日体重を測ってくださる飼い主さんが増えましたが、体重が変動していてもそれを「病気のサイン」と考えていただけないことも。普段の体重より多くなっても少なくなっても、一度動物病院に相談しましょう。
排泄物が普段と違う
第7回の
トイレ事情
でも少しだけ触れましたが、鳥さんの排泄物は便・尿酸(白い固形部分)・水分のおしっこが一緒になっています。そしていつもと違う排泄物は、病気のサインです。特に血液交じりの便、黒色の便、緑の下痢便、真っ白の便は緊急性が高いので、できるだけ早く動物病院に相談しましょう。尿酸の色が黄色や緑に変化しているときも、緊急性が高いです。
水分の部分が多い場合、暑くて水をたくさん飲んでいる時や、換羽中または産卵中のケースもありますが、何度も続いたり元気がなくなったりしている場合は、動物病院に相談したほうが良いでしょう。
嘔吐している
鳥さん(特にセキセイインコ)が吐く場合は、気持ちが悪くて吐く場合と、発情による吐き戻しがあります。セキセイインコのオスは発情すると、好きなメスにプレゼントをあげて自分をアピールします。具体的には、自分が食べたエサを吐き戻して、メスに口移しするのです。メスだけでなく、お気に入りのおもちゃや、人間に行う場合もあります。なにか対象物に向かってハイテンションで吐いている時は、発情による吐き戻しの可能性が高いでしょう。
一方、気持ちが悪くて吐く場合は、エサや液体をまき散らしながら吐きます。吐いた後、食欲がなくぐったりしているようなら、緊急性がある場合もあるので早めに動物病院へ連れて行ってください。
呼吸が荒い、声がかすれている
鳥さんの呼吸が苦しそうな場合はかなり緊急性が高く、放置は禁物。口をあけたり、肩や尾羽を動かすように息をしたりしている時は、かなり苦しい時です。声がかすれていたり、呼吸するときにプチプチ、ヒューヒューのような異常な音が聞こえたりする場合も、病状が進行している可能性が。呼吸の異常に気付いたらできるだけすぐに、動物病院へ行きましょう。
おなかが腫れている
メスの鳥さんは産卵前後で、普段よりおなかが大きくなります。おなかが大きいのになかなか卵を産まない場合や、そもそも発情していない、あるいはオスなのにおなかが大きくなってしまった場合は、病気の可能性があります。
「おなかが大きい」と病院に来た鳥さんの中には、太ったため脂肪でおなかが大きくなっていた子もいました(笑)。思わず笑ってしまいましたが、もしもの事態が起きてからでは遅いので、「なんかおかしい」と感じた場合は、できるだけ早く動物病院に相談してください。
監修・エッセイ=寄崎まりを