【作者に聞いた】「ずっとずっと一緒にいてね」愛情を注げば、鳥さんはきちんと返してくれる/トリ扱い説明書
寄崎先生のエッセイ「小鳥と暮らすということ」
鳥さんが教えてくれたこととは?
私が小鳥を初めて飼ったのは、小学校3年生の時。母がブンチョウを2羽もらってきたことがきっかけです。恥ずかしながらその頃は、鳥の飼い方についての知識はほとんどありませんでしたが、約10年と長い間一緒にいてくれました。子供のころに悲しいことがあった時、ブンチョウたちは慰めに来てくれて、この子達のおかげで人と動物は絆を築けることを知りました。
次に鳥を飼ったのは、大学生の時。学校で飼育されていたウズラを譲り受けました。人を発情対象とみなしてしまい、足にしつこく交尾してくるので、何度も誤って蹴ってしまいそうになりましたが…(笑)。でも、手の中で眠ってしまったり、くつろいでケージの床で横たわったりと、かわいいところもたくさん見せてくれました。就職のため初めて一人暮らしをしたときにも一緒にいてくれたので、とても心強かったのを覚えています。
獣医となった今、思うこと
その後獣医になり、セキセイインコやコザクラインコ、ワカケホンセイインコなど縁のあった多くの鳥と一緒に過ごしましたが、鳥類の生態や病気を勉強し鳥さんを病気から守る立場になって感じていることは、栄養が過不足ないエサを与えたり、毎日の様子をしっかり観察したり、環境を整えてあげたりすることが、多くの病気の予防につながるということです。
人と鳥さんがお互いに心地よく暮らすためのヒントをお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?みなさんと鳥さんとの生活がより良いものになるよう、お祈りしています。
監修・エッセイ=寄崎まりを