全国eスポーツ選手権 2022 TOCHIGIが開幕、日本eスポーツ連合会長が語る「eスポーツの“一般化”」とは?
2022年10月15日、「いちご一会とちぎ国体」の文化プログラムで、栃木県初となるeスポーツの全国大会「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2022 TOCHIGI」が日環アリーナ栃木で開幕した。今年で4回目となる同選手権は、各地の予選を勝ち抜いた都道府県代表チームによって競われる全国大会。第1回大会は茨城県、第2回と第3回大会では大阪府が連覇。今大会では合計126人の都道府県代表選手が6タイトル10部門の総合成績によって“eスポーツ最強の都道府県”を決定する。
開会式では、栃木県の魅力を全国に発信すべく、県を代表するパフォーマンスグループであるチアリーディングチーム「BREXY(ブレクシー)」が軽快なパフォーマンスを披露。続いて、「日光江戸村」のアクションチームが九尾の狐伝説を題材にした迫真のアクションで会場を盛り上げた。その後は、日本eスポーツ連合(JeSU)会長・岡村秀樹氏ら主催者による挨拶、そして選手宣誓によって大会の火蓋が切られた。
本大会を現地取材しているウォーカープラス編集部は、日本eスポーツ連合(JeSU)会長・岡村秀樹氏にインタビューを実施。同大会の見どころや、eスポーツ発展のポイントについて聞いた。
商業的、社会的課題の解決という両面を見据えながら「eスポーツをさらに“一般化”したい」
――4回大会が開催されました。現在の心境を教えてください。
【岡村秀樹氏】非常に環境の良い施設の特徴を活かして、各競技タイトルともにオリジナリティ溢れる設営に成功していると思います。そして、大会的には多様化していく競技タイトルとともに、小学生の部も発足するなど、スタート時に比べて3倍近いプレイ人口になっています。各IPホルダーの工夫と、力の入れ具合が回を追うごとに増していることを実感しています。
――国内の“eスポーツの盛り上がり”をどのように感じていますか?
【岡村秀樹氏】当初はeスポーツのスポンサーを外部に頼らざるを得ませんでしたが、観客を有料化にするなどし、eスポーツの大会が商業的に自走化しつつあります。また、タイトルによりますが、年代に関係なくeスポーツが親しまれているのが近年の特徴です。
――年配の方がプレイされている事例もあります。
【岡村秀樹氏】その観点から、要介護のご老人を増やさないための行政政策として「eスポーツ」をうまく活用していく流れを考えています。今後、商業的、社会的課題の解決という両面を見据えながらeスポーツをさらに“一般化”していきたいと思います。
――eスポーツの今後の発展についてどのような展望を持たれていますか?
【岡村秀樹氏】今までは法的規制の整備に力を入れてきましたが、その点は“概ね”整理が終わっている状況です。今後は草の根の“一般層人口”を増やしていくことで、行政の支援も含めて、eスポーツの“根っこ”を強くしていきたいと思います。我々、JeSU(eスポーツ連合)はオフィシャルな日本代表を送り出せる唯一の組織です。世界に優秀なeスポーツアスリートを送り出し、それを見た若い世代の憧れとなるよう、eスポーツを盛り上げていきたいと思います。
■「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2022 TOCHIGI」 大会概要
開催日程:2022年10月15日、16日(日)
会場:日環アリーナ栃木(宇都宮市西川田4-1-1 栃木県総合運動公園 東エリア)
※各競技ごとに配信チャンネルがあるので、eスポーツに興味がある方はチェック!
※入場は無料。先着順のため満席の場合は入場できない場合もあるので注意してください。
※16日(日)はカンセキスタジアムとちぎでJリーグ公式戦が開催されるため、駐車場の混雑が予想されます。公共交通機関での来場に協力してください。
■競技タイトル
・「eFootball(TM)」シリーズ
・「グランツーリスモ7」
・「Shadowverse」
・「パズドラ」
・「ぷよぷよeスポーツ」
・「プロ野球スピリッツA」