【漫画】なまけるのは“三度の飯より好き”だから!?立ち止まりを生む「勘違い」に「心当たりありすぎ」と納得

――本作を描こうと思ったきっかけを教えてください。
「『なまける』は自分が新人の頃から悩み、工夫を続けていることですが、他の創作漫画では『なまける』に対しての解決案が根性論や才能ばかりが先行していて、具体的な解決案が全く示されていないことが多いと感じ、じゃあ自分が描いてみようと思い立ちました。自分はさまざま苦労や苦難が起きても20年間、漫画を描くということだけは手放さなかった人間なので、なまけてしまう新人さんの何か手助けになるんじゃないか、って思いで描きました」
――作中では漫画家志望の「なまけ」を描いていますが、プロとして活動されている大塚さんも「なまけ」に直面することはあるのでしょうか?
「直面しまくりです……。が、プロとして活動する以上『できないです』ではすまないので、自分が行っている工夫をたくさん描けたらなあ、と思ってます。自分は根っこがなまけものな人間なので、日々いろんな工夫を凝らしてます」
――なまけてしまうことを否定せず支えたいという思いがあるのですね。
「ともかく、『なまけ』は悪、甘えみたいに扱われてしまう感じを何とか払拭できればと思って、『人間はみんな前提でなまけるものですが、工夫であらがえるんだ』と言うようなことを浸透させたいかなあと考えております」
――作中で描かれるなまけに対する対処法は、いずれも大塚さんのこれまでの体験で「使える」と思ったものなのでしょうか?
「実際自分で使っていて、他の人にも絶対使えると思うものを描いています。ただ、自分の体験や実感だけの記載では『自分と同じようなタイプのなまける人』にしか伝わらないので、今後予定している続刊ではゆくゆく、系統だてを行い、自分とは違う思考タイプのなまける人にも使えるような、いろいろな人に広く伝えられるシリーズにしたいと思っております」

――2022年11月27日(日)に開催される「コミティア142」にて、本作をはじめ「なまけ」について描いた作品を個人誌として頒布されるとうかがいました。
「11月27日にコミティアで発表する『漫画の赤本「なまけ病」』は、なまけるという部分の理由や状態などの分析がメインで、ともかくみんなが身に覚えのある『なまける』を描いております。『なまける』に立ち向かうがテーマのシリーズの第1巻で、本格的な対策は今後の続刊で描き、随時コミティアで発表できればと考えています。今後の展開も是非期待してください!世の中の『なまける』で悩むたくさんの方に届けばと思います!」
取材協力:大塚志郎(@shiro_otsuka)