パワハラ上司に“守護神さま”が邪神化寸前!?メンチカツ&ビールでお供えを!不思議な関係描く短編に癒やされる【作者に聞く】

――守護神さまと女性の表情や反応がたびたび重なるのが印象的です。二人の描き方で意識した点を教えてください。

「二人はどちらかと言えば、堅物と素直みたいに正反対になるように描いていたつもりだったので、二人が同じような表情をしてるんだとその質問で初めて気が付きました(笑)。描き方については、パワハラを受けた時の嫌な感情、ビールを飲んだ時の幸福感が伝わるようにと思って描いていました」

――本作でこだわった点があれば教えてください。

「この作品は以前デジタルで描いた漫画をアナログ&デジタルでリメイクしたものですが、リメイク前はメンチカツにソースをかけ忘れて投稿してしまい、それをずっと後悔していたので今回は絶対に忘れないぞと思ってました(笑)」

「守護神さまとお鎮めご飯」04早神あたか/ATAKA(@yaminome)


――リメイクにあたっては、ご自身で「リアルタイムアタック(RTA)」として描いたとうかがいました。

「2022年に、1年間、1作ごとに制作時間のリミットを決め、RTAで12本の作品を描こうという目標を立てたんです。漫画ではなく違う作業のRTAをしている友人に付き合ってもらい、だいたい3時間おきにメッセージで互いに進捗を報告しあいながら、リアルタイムに原稿を進めるというものです。この作品はその取り組みの最後の一作でした。ネームを完成させてからはじまるかは作品によってまちまちですが、ストーリーとセリフ、構成はしっかり決めてから、原稿を描くという形です」

――今回の作品ではどのような制作過程だったか教えてください。

「この作品ではリミットを12時間に設定して、セリフ中心のプロットと構成用のミニネーム(ネームのラフのようなもの)を先に作ってからスタートしました。ただ、当初は6ページの予定が、作画開始後ネームを進める最中7ページに増えました……。ネームを終えた後は、アナログで下書き、ペン入れをして、9時間経過したころアナログ作業がすべて終了し、1時間の休憩をはさんで、スキャンしてデジタル処理に移ります。途中で機材トラブルもあり、4ページ完成したところで12時間経過し、RTAとしてはタイムアップでした。その後は一人で1時間ほど延長戦を行い、残り3ページのトーン処理を行い完成させました」

「守護神さまとお鎮めご飯」07早神あたか/ATAKA(@yaminome)


――漫画でRTAするというアイデアはとてもユニークです。早神さんがこの取り組みの中で感じたことを教えてください。

「1年間やって、目標時間内に完成したことは一回もなかったのですが、もともとは仕事の合間にオリジナル作品を描きたいと思って始めたので、クオリティはひとまず置いといて、決められた時間の枠で完成を見据えて描けたこと、時間は間に合わなくても1年で12作品も完成させられたことはやはり大きかったと思います。今年は、短編漫画を完成させてSNSに投稿する以外の形で、去年より大きな何かに挑戦したいと、引き続き毎月友人とのRTAは継続中です」

取材協力:早神あたか/ATAKA(@yaminome)

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