元いじめられっ子の意外な復讐方法とは!?「逃がさない、何も感じなくなるその日まで」友達ごっこの幕が開く【作者に聞く】
短い中で意表を突く展開の短編ホラーを得意とする三ノ輪ブン子(@minowabunko)さん。これまでの代表作に「貧女ハウスへようこそ」(小学館)や、「実録怪談 本当にあった怪奇村/新犬鳴トンネル」(竹書房)などがある。そんなホラーを得意とする三ノ輪さんだが、“いじめ”をテーマとした作品をたくさん読んでいくなかで、よくある復讐以外の方法で乗り越える作品がもっと読みたくなったという。そこで“じゃあ自分で描いてみよう”と思い立って描き始めた作品が「メッ子とラレッ子」だ。

主人公の綿貫すみれは、中学時代に四方山瑞樹をはじめとするクラスメイトたちにいじめを受けていた。ただ直接暴力を振るったり、悪口を言うことはなかったため、いじめている側は「いじめ」だと認識していない。

ある日の学校帰り、電車に飛び込むすみれの姿を瑞樹は目撃する。間一髪思い止まったすみれに、瑞樹は「大丈夫?」と声をかけるが、すみれの目は瑞樹に対して「殺したいほどおまえが憎い」と訴えていた。そして次の日からすみれは学校に来なくなって――。

高校の入学式で2人は再会する。すみれは中学時代の同級生と離れたくて祖母の家に引っ越して進学。一方、瑞樹は両親の離婚で引っ越してきた先での偶然の出会いだった。同じ中学から進学したのは2人のみ。先に動揺を見せたのはすみれではなく、“いじめていた側”の瑞樹だった。

すみれが祖母に相談すると、祖母は「復讐するチャンスじゃない」と言う。「やり返されるだけだよ」と答えるすみれに「いじめなんてする連中はひとりじゃなーんにもできやしないよ」と祖母はニヤリ。そこで、すみれは決意する、彼女を“利用”することを…!!すみれなりの“復讐”の幕が上がった!“ラレッ子”が決意した、かつての“メッ子”に対する復讐の方法とは一体…!?作者の三ノ輪ブン子さんに、この作品について詳しく聞いてみた。
