「責任感が強い」「面倒見がいい」の一方「マザコン」の声も!「長男」に対するイメージが世代・性別によってギャップあり!?【作者に聞いた】
「早期退職を考え直す」「長男へのイメージ」など、短いストーリーの中でも考えさせられることが詰まっていた本作について、作者のやぎ公さんに聞いてみた。
――本作を描かれたきっかけなどがあれば、教えてください。
勤めていたときに、家業を継ぐために退職された方がいらしたのてすが、「長男として…」みたいな運命や使命感(?)みたいなのを身近で感じて。そのときのことをふと思い出し、アレンジして今回のネタにしました。
――ネコ谷さんの「早期退職」が少し延びそうですが、その理由が家族の病、と中年世代には特に刺さるお話だったと思います。「まだ退職しないんだ!」と、いち読者としてはうれしかったのですが(ネコ谷さん的には喜ぶことではないでしょうが)、退職を延期にしようと思われたのにはきっかけがあったのでしょうか。
(「ネコ谷さんは会社員」とは別に)ネコ谷さんがおいしいモノをただ食べるだけの漫画を投稿したところ、予想以上に反響があり、「なんちゃってグルメ漫画」にするのもいいかなぁ…と考え始め、ネコ谷さんを早期退職させて連載を終わらせようかと考えていた時期がありまして。ですが、ネコ谷さん以外のキャラクターたちを気に入ってくださっている方が残念に思うのでは?(作者個人の見解です)…という思いと、寂しさと申し訳なさが込み上げてきて、やはり連載を続けていこうかな…という結論に達した次第です。
また、「母親の体調が悪く、長期休暇を取って実家へ帰っていたネコ谷さんが復帰する」という設定にしたのは、この漫画で親の介護についても伝えていくのはどうだろう…と、漠然とした考えが浮かんだからです。そんな感じで、そのときそのときに思いついたことを軸に、これからもおもしろおかしく漫画で表現できたらなぁ、と思っています。
確かに、ネコ谷さんのように40歳を過ぎると、「親の介護」に直面する人も多いはず。これまでのような「会社員あるある」も期待する一方、介護についての話も、“意外とリアル”な漫画として人気の「ネコ谷さんは会社員」の新たな魅力となっていくかもしれない。
取材協力:やぎ公(@yagi_kou_)