総いいね1000万超えの話題作「気になってる人が男じゃなかった」。好きなもので通じ合うJKが尊い!【担当編集に聞いた】

好きなものがあったとき、人はその話をしたくなるというもの。ただ、その好きなものがニッチで周囲の人に理解されにくいものだった場合、自分の気持ちを押し殺してしまうこともあるかもしれない。好きなことをひとりで抱え込んでいた2人が出会い、女性同士の愛情を深めていく姿を描いた新井すみこさん(@agu_knzm)の「気になってる人が男じゃなかった」がTwitterで評判だ。

「気になってる人が男じゃなかった」01(C)新井すみこ/KADOKAWA

「気になってる人が男じゃなかった」02(C)新井すみこ/KADOKAWA

「気になってる人が男じゃなかった」03(C)新井すみこ/KADOKAWA

「気になってる人が男じゃなかった」04(C)新井すみこ/KADOKAWA

女性高校生の大沢あやには最近気になっている人がいる。それはCDショップの店員。黒ずくめのファッションに身を包んだ“彼”はクールで、あやは彼を“推している”。しかし、彼の正体は、学校であやの隣に座っている古賀みつきで、彼ではなく“彼女”だった。

いわゆる“陽キャのギャル”が推しているのが学校では“陰キャ”で、しかも女性。あやは推しの正体に気づくのか?2人の気持ちはどこに向かうのか?先が楽しみになる展開の漫画は瞬く間に評判になり、第1話には7.5万RT、43万いいねがついた。2023年4月に単行本が発売され、新人漫画家として異例の初版12万部を記録した。担当編集者に、本作の魅力を聞いた。

絵で魅せる!登場人物たちの心情がリアルに迫る

1つのツイートで投稿できる画像枚数は4枚。この制限に合わせて、本作は毎話4ページで進行している。そのため、1つのエピソードで語られる物語は短めで、その分あやとみつきの心情が丁寧に描かれている。

「また口説いてしまった」01(C)新井すみこ/KADOKAWA

「また口説いてしまった」02(C)新井すみこ/KADOKAWA

本作は投稿されるたびに100以上のリプライが寄せられているが、海外ユーザーからの声も目立つ。登場人物たちの細かい心情の変化を表情などでしっかりと表現しているため、直接的にセリフの文字が読めなくても、内容が理解できるのかもしれない。西條さんも本作の最大の魅力は絵だと感じているそう。

「なんといっても絵の魅力が凄まじいと毎回思います。画力はもちろんのこと、キャラクターの表情、構図、演出から物語を感じさせます。この子たちをもっと見ていたいと思わせる。情報が濁流のようにあふれているツイッターでも、思わず目をとめてタップしたくなる力があると感じます」

また、本作で印象的なのは黒と鮮やかな黄緑の2色で描かれているところだ。背景に黄緑が入ることで、タイムライン上でパッと目を引く効果を生んでいる。書籍化にあたっては、この黄緑の再現にこだわったとのこと。

「本作は鮮やかなグリーンがなんといっても欠かせない要素です。RGB(光の三原色であるレッド、グリーン、ブルー)のWebとCMYK(シアン、マゼンダ、イエロー、黒)の紙では色の表現の仕方が違うので、デザイナーさんや印刷会社の方々に知恵と労力を尽くしていただき、Twitter投稿とギャップのないグリーンが再現できたと思います。書籍の描き下ろしでは物語上、重要なエピソードが収録されています。冒頭はフルカラーなので、カラー版みつきとあやをぜひご覧いただきたいです」

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