「今日は僕も“夜勤”する!」小さな挑戦から生まれた、看護師の母への尊敬の思い【作者に聞く】
看護師でありシングルマザーであるまゆんさん(
@mayun4311
)。彼女の著書「自閉スペクトラム症の太郎とやさしい世界」は、自閉スペクトラム症で特別支援級に在籍する息子・太郎くんとその周囲の人々の心温まる暮らしを描いたコミックエッセイだ。「太郎くんの素直な一言で心が解きほぐされる」と反響が寄せられた本作から一部を抜粋・編集し、まゆんさんのインタビューとともにお届けする。
今回のテーマは「母のまねして夜勤」。
母が不在の夜、太郎くんの小さな挑戦
ある日、太郎くんがまゆんさんの「夜勤」について聞いてきた。そして、まゆんさんの次の夜勤の日。寝る前に太郎くんはあることを言い出した。母のまねをして「夜勤する」「少しだけ寝る(=仮眠)」をやってみると言うのだ。
「自分が夜勤で不在になるときでも、太郎は私に対して寂しさを表に出すことが少なかったんです。ところが、ある日の寝る前、私が夜勤とわかっているにも関わらず、太郎がばあばに『お母さんは?』と尋ねたことがあると聞きました。本当は寂しい思いをさせているんだ、と胸がつまりました」