近所の落武者の霊に日本史について聞いてみたら?予想外のキャラと返事に「かわいい」「会話したい」の声【作者に聞く】
落武者の幽霊と聞くと、誰でもホラーな展開を想像するのではないだろうか。しかし、そんなイメージとは一味違う漫画「近所の落武者の話」が人気を集めている。描いたのは漫画家のまるかわ(
@marukawa81
)さん。現在、異世界で「爪塗り」見習いとして転移した主人公を描く「異郷の爪塗り見習い」(主婦と生活社)を連載中で、Twitterにも漫画を投稿している。まるかわさんに、漫画を描いたきっかけや、創作の際のこだわりなどを聞いてみた。

ご近所に親しまれる落武者の三十郎。物語が生まれたきっかけとは?
30と書かれた標識の下にいる、落ち武者の幽霊・三十郎。ある日、学生のヒロが話しかけに来る。日本史の授業で聞きたいことがあると伝えると、三十郎は「やめよう そういう話」と神妙な表情に。辛いことを思い出させてしまったかと思ったヒロだが、実はそうではなかったようで…?

落武者が出てくると誰もが怖い話を予想してしまうが、そんなイメージとは正反対の今回の作品。丸川さんが漫画を描いたきっかけは何だったのだろうか。
「住んでいる県内に古戦場があり、『落武者の霊がいそうだな』と思ったのがきっかけです。ホラーは苦手なので、怖い要素をそぎ落としてできたお話です」

ご近所に親しまれる優しい三十郎は、読者からも「かわいい」や「毎日お供え持ってお喋りしに行くわ!」などと人気に。三十郎の人物像はどのように作り上げたのか聞いてみた。
「ご近所の子供たちはみんな初恋が三十郎という感じにしたかったので、物腰柔らかいお兄さんにしました。武装は室町時代の武士で、小国のお殿様の側近を意識しています。」