車が鹿と激突!セイコーマート、神かよ!横浜から稚内に移住した会社員が綴る、爆笑“北海道あるある”漫画【作者に聞く】
「セコマ、神かよ!」に実感がこもる
北海道のコンビニといえば「セイコーマート」。高木さんの漫画にもよく登場するが、実際かなりのお気に入りとのこと。
「値引きなどスーパーさながらの柔軟な対応をしてくれる、あるいは僻地にも出店してくれる点などが印象的です」。漫画では、ある日“セコマ”で購入したラインナップが描かれている。見ると、ナポリタン、野菜サラダ、パリパリ大根、グラタン、煮卵メンマ、ザンギ、タコの白菜キムチとたっぷり買い込んで1002円。確かに安い。
「100円台の惣菜キムチシリーズが美味しいんです。道産タコの白菜キムチ、道産ホタテの白菜キムチ、ご飯にピッタリネギキムチ、カクテキ…」と高木さん。「(店内調理の)ホットシェフがおすすめなのはもちろんですが、個人的なお気に入りは、パスタ+サラダ(いずれも100円台)です。この2品をよく一緒に購入します。300円以内でメニュー豊富なパスタと野菜が同時に摂れるので、ランチに重宝しています」



漫画の中の「神かよ…」の言葉に実感がこもる。さらにはネットで「催涙兵器」と話題の北海道名産・山わさびを使ったメニューも豊富で、漫画にも収録されている。



今年8月にはついに稚内にローソンが上陸。全国区の大手コンビニが初出店とあって話題になったようだが、セイコーマートの牙城も揺るぎそうにない。
距離感バグる!道北エリアから出るのにも骨が折れる
横浜からの移住で冬の寒さは堪えたのでは?と聞くと「自分の中で勝手にハードルを上げていたこともあり、意外と苦労していません(かなり個人的な意見ですが)。稚内は内陸に比べると積雪量が少ないですし、狭い賃貸を選んで住んでいるので暖房の効きがよく、暖かいです」
困ったこととしては、ネタにすると反響があるという北海道独特の"距離感”。「横浜の実家へ帰るときに『道北地方』を脱出するのに時間を要するのがつらいです。羽田への直行便がありますが、時間の都合が悪いのと、あまり飛行機を利用したがらない性格なので車を利用。物理的な距離の壁に常にぶち当たっています」


その広さがよくわかる「ドライブMAP」は力作。「北海道は下道が快適なので高速はあまり使わない」など、移住後4年で6~7万キロを走り尽くした実体験がにじみ出ている。同じ道内でも札幌から根室まで9時間かかるなど、所要時間の目安が記載されていて親切だ。
ちなみに稚内でおすすめのスポットを聞いてみると「観光客の多くが宗谷岬を訪れると思います。車で来ているならぜひ近くの宗谷丘陵を走ってほしいです。稚内市以外では道道106号(稚内~天塩)、村道エサヌカ線などのドライブコースもおすすめ。道北は車やバイクで走って、その広大なスケールを実感してほしいです。あとは最北のマックで最北ピエロの聖地巡礼をしていただけたら幸いです」。なお、最北ピエロとは、マクドナルドの日本最北店舗・40号稚内店にある、ベンチに座ったドナルドのオブジェのことだ。
「しろまる最北日記を見て稚内に来た、のようなコメントを見るとうれしいです」と高木さん。この漫画で、稚内ライフの魅力にぜひ触れてみてほしい。
取材・文=折笠隆