仕事や人生に疲れた女性が1DKでメイドを雇う?日常の温かさ描く物語が生まれたきっかけとは【作者に聞く】
pixivやX(旧Twitter)に漫画やイラストを投稿している川端あた(
@atatarou
)さんが描く「1DKメイド。」。仕事や人生に疲れた1人暮らしの女性が、1DKの狭い部屋でメイドさんを雇うことから始まる、優しくて温かい物語だ。今回は作品を紹介するとともに、物語が誕生したきっかけや、描くときに大切にしたことなどを聞いた。


初めての1人暮らし、仕事も家事もうまくいかなかった。そんな自身の経験がきっかけに
1DKで1人暮らしをする上原さんは、中学校の先生。毎日忙しく、家事や自分のことはまったくできていない。そこでメイドの朝顔さんを雇うことに。朝顔さんは家事の一切を引き受けながら、上原さんに寄り添い、平凡ながらも温かな日常を送っていく。


川端さんが漫画を描き始めたのは大学4年生の頃だそう。「卒業論文と違って絵と文章があると、言いたいことを言いやすく楽しかったので、続けることができました」と振り返る。「1DKメイド。」の物語はどのように誕生したのだろうか。
「1人暮らしを始めたとき、仕事も家事もうまくいきませんでした。同僚は働きながら家事も育児もしているのに、私は全然できなくてしょぼくれていました。『誰か助けてほしい、メイドさんとかを雇って家事全般をしてもらいたい…』と思って描き始めました」


漫画を描くときは、登場人物の行動やせりふを先に考え、そこから人物像を作り上げていくことが多いという川端さん。本作を描くうえで大切にしたことを聞いた。
「他人に寄り添える、優しい人を登場させたいと思いました。私もそうですが、勉強もスポーツも人付き合いもうまくできなくて、自信を持って『私はコレができます!』と言える特技がない人もいます。弱みやできないことはあって当然ですが、助けてもらえるように自分で手配できるのが自立なんだろうなと思います。みんな忙しくて、自分のことで精一杯だけど、うまくできないときに助けてくれる人がたくさんいたらいいですね。そういう人と繋がっていくための始めの一歩なので、登場人物には『行ってきます』『ただいま』『おはようございます』『ありがとうございます』といった、挨拶をしっかりさせるように心掛けました」


