虹の橋を渡った愛猫への思いを漫画に。「吐き出せずにいた思いを上手く昇華できた」【作者に聞く】
描き下ろしやリメイク作業はまるで修行のようだった!?
電子書籍化の話を初めて聞いたときは、どんな気持ちだったのだろう。
「今まで描いてきた漫画をいつかまとめたいという思いがあったので、とてもうれしかったです!読者の皆さんに楽しんでもらえるよういっぱい詰め込みたい!と、ワクワクしました!」

電子書籍化にあたり一番苦労した点を聞いてみた。
「いつも描いたらすぐSNSにアップして、読んでくださった方の反応を活力にしていたのですが、電子書籍の描き下ろしやリメイクは、当たり前なのですが描いても描いても誰にも見せることができず、一人の作業だったので…。すごく修行のように感じました…(笑)」

今回の電子書籍には、描き下ろしや過去に発表したエピソードのリメイクもあり、In.S_そーいさんのフォロワーも楽しめる内容となっている。苦労した描き下ろしの中でも特にお気に入りのエピソードは、おおらかでマイペースな弟・ぽんずくんとのお別れを描いた「いってらっしゃいぽんずくん」だと教えてくれた。
「ずっと抱えていたぽんずくんへの思いをなかなか吐き出せずにいたのですが、電子書籍という場が今回できたことで、上手く昇華することができたように思います」

漫画だけでなく表紙やイラストの描き下ろしも、ファンにはうれしいポイントだ。
「表紙はくろもちゃん、ぽんずくんの子猫時代も描きたかったので、奇跡の4にゃん?がそろったイラストになりました!ぱっと見でかわいくて、おもしろおかしい雰囲気が伝わるように意識しました。描き下ろしのイラストは、ふたりの柔らかい空気や温もり、一緒に眠りたくなるような優しさをギュッと込めています」
完成した電子書籍を見たときの、率直な思いを聞いてみた。
「感無量です!!約5年間の思い出が凝縮されていて、一生の宝物です。それから…読んでいただいた方に楽しんでもらえるかな…?というドキドキもあります…!」

甘えん坊で繊細な兄・くろもちゃんと、おおらかでマイペースな弟・ぽんずくん。兄弟への愛情に満ち溢れたIn.S_そーいさんの漫画がたっぷり詰まった電子書籍は、各電子ストアにて発売中。笑って癒やされて時々泣けるエピソードの数々に、ほっこりすること間違いなしだ。
取材・文=石川知京