毎日の通話が3日に1回になり、お互いのSNSも見なくなった。「依存せず、やっと恋人同士になれた気がする」と思っていたのに…【作者に聞いた】
離れるのが悲しくて空港で涙。なのに彼からの反応が冷たすぎる…
ケンジ君との将来を考えるよりも前から、フリーランスに興味があったみくるべさん。会社勤めより向いているかもと感じたきっかけについて聞いてみた。
「体調に波があるため、ずっと働く曜日や時間を自由に決められる働き方に憧れていました。当日欠勤や長期のお休みを頂くことも何度かあったので、その度に申し訳なさでいっぱいでした」
勉強時間やオンラインミーティングが増えたため、ケンジ君との通話を3日に1回に変更。この頃からお互いのSNSも見なくなり、「依存せず、やっとちゃんとした恋人同士になれた気がする」と感じていたそう。
「ほぼ毎日何時間も通話して、お互いのSNSもフォローしてましたね。リプライやいいね欄まで見てしまう性格だったので、SNSはやめて正解でした」
実はみくるべさんが地元を出る決心をしたのは、今回が初めて。家を出てケンジ君と暮らすことについて、家族はどんな反応をしていたのだろう。
「意地でも地元から出ない万年実家暮らしだったので、『ケンジ君の元へ行く』と伝えたら驚いていましたね。今まで浮いた話がなかったので『よかったね』と言われましたが、身体が弱いのに本当に大丈夫なのかと心配もさせてしまいました」




勉強開始から約1ヶ月後ケンジ君に会いに行き、「彼氏と水族館に行く」という願いも叶ってとても楽しかったそう。しかし最終日、離れるのが寂しくて思わず空港で泣いてしまったみくるべさんに対し、「そんなこと言ってもどうしようもないじゃん」と冷たく言い放つケンジ君。この時の率直な気持ちについて聞いてみた。
「そこは『俺も寂しい』だろ!?と心の中でつっこんでました。『離れるのが寂しくて泣いちゃう彼女』な自分に若干浮かれていたので、スンッと現実に戻された感覚でした(笑)。その後もケンジ君の反応が自分の期待通りじゃないことが増えていったので、すでに心が離れ始めていたのかもしれません」


ケンジ君と暮らすためにフリーランスの勉強をはじめたのに、2人の気持ちは近づくどころか離れていく。そして忘れもしない年末、ケンジ君からのメッセージが波乱を巻き起こす…。当時の思いを赤裸々に描く漫画を今後も楽しみにしてほしい。
取材・文=石川知京