正反対の双子の姉に失恋の相談。長年抱いていた姉への劣等感が消え去った「すごすぎる一言」とは?【作者に聞いた】
双子でも、同じ家で育っても、同じ考え方になるわけではない
実はみくるべさんは幼いときから、お姉さんにコンプレックスを抱いていたそう。
「昔、親戚から『姉は陽でみくるべは陰だね』と冗談で言われたことがありました。そこからいつのまにか、ネガティブキャラみたいになりまして。同い年なので勝手に比較しては、姉が羨ましくて仕方なかったです。先に自分で比較することにより、『まぁ私は正反対だから仕方ない』と劣等感を正当化していました」
お姉さんは昔付き合っていた彼と、傍から見ていて「結婚するのでは?」と思うほど仲睦まじかったそう。そんな彼にフラれた際、縁が切れるのは嫌じゃなかったのか聞いたところ「私のこと好きじゃないならつながってても意味なくない?」とバッサリ。達観した一言に、筆者は思わず「人生何回目!?」と思ってしまった。みくるべさんはこの言葉を聞いたとき、どのように感じたのだろう。
「『同じ人間!?』と思いました(笑)。双子で、同じ家で育ったからといって同じ考えになるわけじゃないんだなと、長年の劣等感がキレイさっぱりなくなりました。同時に、今まで本当に自分のことしか考えてこなかったんだなと痛感したので、周りへの感謝の気持ちを見習おうと思いました」











みくるべさんは以前、「いつか結婚しなきゃいけない」「周りと違う自分が恥ずかしくて仕方ない」と思い込んでいたそう。しかしお姉さんから「失恋から立ち直る方法って恋愛だけじゃないんじゃない?」との言葉を機に、別の立ち直り方を探ってみることに。
「今まで失恋の話を聞いてくれた方たちにとって、次の恋愛を探すのは自然なことだったんだと思います。ただ、そこまで恋愛を必要と感じていない自分にとって、無理に探す必要がなかったんですよね。失恋の悲しみを忘れたくてベストな判断ができていなかったんだと、姉の言葉で気づかされました」
今までは元カレを見返したい気持ちもあったが、これから前を向くために忘れることを決意したみくるべさん。しかし忘れようとした結果逆に忘れられず、失恋を1年半も引きずることになってしまう。自身の体験を赤裸々に描く漫画を、今後も楽しみにしてほしい。
取材・文=石川知京