「いじめのつもりはなかった」パワハラ上司から謝罪を受けるが…見苦しい言い訳、責任転嫁の嵐に怒りが止まらない【作者に聞く】





――いじめをしてきた上司たちに堂々と対峙する様子が印象的でしたが、当時の心境はいかがでしたか。
許せない!という怒りの方が大きかったですが、少しだけ切なさもありました。
この会社を一生辞めないかもな、ずっとこの会社で頑張ろう!と入社当時は考えていたので、今こうして会議室に居て、こんなことになっている自分と入社当時の自分を比べて、少し悲しかったです。






――「会社を訴えれば同じ業界で再就職するのは難しくなる」というセリフもありましたが、好きな業界で働けなくなるかもしれないという葛藤はありましたか。
とてもありました。努力して入った業界なのにな…と悔しかったですし…。どんな業界でも、仕事のためにこういうことに耐えて業界に残り続けている人もいると聞いたことがあったので、苦しくてもそういう選択もあったのかもしれないな…でも私には多分耐えれていなかっただろうしこれでよかっただろうな…と当時考えました。今でも時々考えます。


――現在職場でのいじめに苦しんでいる方に対して、メッセージをお願いします。
本来職場いじめは上司か、上層部に相談すべきです。何らかの対策(注意や異動とか)をしてくれるかもしれません。
でもこの漫画のように、その人々も頼りにならないとわかったら、労基、弁護士、場合によっては警察など…早めに会社の外に頼ってください。もちろんそうなったら、大体は辞めることになるので、まずは辞めてもいいやという覚悟をしてください。
私のように、せっかく苦労してやっと入れた会社だから…など退職を渋ってしまう気持ちもわかるし、そんな人も多いと思います。
でも、辞めても、条件にこだわらなければいくらでも会社はあるんです。ここを辞めたらどこでも働けないかもしれない。辞めたら生活できないかもしれない…、辞めたら相手の思うつぼだ、辞めたら負けだ…、などと考えてしまうかもしれませんが、その考えを捨ててほしいです。
転職活動は大変ですが、いじめに耐えるほうがもっと大変だ。と思ったら即行動してほしいです。
病む前に即辞める、いじめなんて乗り越えなくていいから逃げる。それでいいと思います。
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取材・文=濱田瑠奈