大家さんが息子を独自のあだ名で呼んでいた理由に涙。「本当の名前なんて呼んだら、出ていく時に辛くなる」【作者に聞く】
大家さんをしている以上、いつか別れがくることもわかっていたのでは
ハムソー君を「ハムの助」と呼んでいたことについて、「ごめんなあ」と謝る大家さん。さらに、「名前には強い力があるから本当の名前を呼んでしまったら、出ていく時に辛くなるかもしれない」と思い、怖かったと理由を語る。大家さんの本心を聞いたとき、どのように感じたのか教えてくれた。
「そんな理由があっただなんてと思いもよらず、驚きもありましたが、どこか腑に落ちた感じもあったんです。そして大家さんをしている以上、お別れがあることもきっとわかっていたんだなあと、じんわり思いました」
「大家さんとハムソー」のなかでも特に印象的なエピソードだが、読者からはどのような反応があったのだろう。
「『泣いた』、『あだ名にそんな意味が…!』など、沢山の方から反応をいただきました。実は私も、泣きながら描いたんです」
しんみりした雰囲気の中、ハムソー君は大家さんに「まぅ!」という声とともにポーズを決める「大家ギャグ」をしてほしいとねだる。ハムソー君はこのギャグがお気に入りだったそうだが、もしゃもぅさんも好きだったのだろうか。
「好き…でした(笑)。大家ギャグをやっているときは大家さんもハムソーもうれしそうなので、そんな2人を眺めるのも好きでしたね」











大家さんとの別れを描いた表題のエピソードやSNSで好評だった家族の話、ほかでは読めない描き下ろしも多数収録した電子書籍
「大家さんとハムソー」
は、各電子ストアにて配信中。
取材・文=石川知京