お世話になった大家さんとの「今生の別れ」。社交辞令は言いたくないから「さようなら」とだけ口にした【作者に聞く】


創作にすることも考えたが、悩んだ末に本当のお別れをそのまま描いた

大家さんも「近くへ来たらまた寄りな」とは言わず、角を曲がって見えなくなるまで見守ってくれていたそう。少し切ないラストにした理由について、聞いてみた。

「もっと明るく『大家さんとはまたいつでも会える』のような、創作のラストにしてしまうことも考えました。でも悩んだ末に、本当のお別れをそのまま描くことにしたんです」


お別れの際はお互いに「今生の別れ」だと思っていたそうだが、実は電子書籍には大家さんと会ってきたエピソードが描き下ろしで収録されている。この話は読者から反響もあったのだろうか。

「『大家さんに会いに行ってくれて、とてもうれしい』と自分のことのように喜んでくださる読者さんが多く、私も描いてよかったとうれしく思っています!」

この「大家さんとハムソー」は、もしゃもぅさんにとってどんな作品なのだろう。

「大家さんとの思い出がそのまま残せた、アルバムのような作品です。大きくなったらハムソーにも読んでもらいたいなあと思っています」

もしゃもぅさんは現在もさまざまな漫画を発信しているが、「今連載しているものはほっこり成分が少なめなので、いつかまた『大家さんとハムソー』のような温かいお話を描きたいです」とのこと。もしゃもぅさんの今後の作品にも期待したい。

大家さんとの別れを描いた表題のエピソードやSNSで好評だった家族の話、ほかでは読めない描き下ろしも多数収録した電子書籍 「大家さんとハムソー」 は、各電子ストアにて配信中。

取材・文=石川知京

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