最後までしたのに付き合えない。満たされるどころか違和感を覚えるけれど、それでも好きが止まらない…【作者に聞いた】
婦人科の項目で性交渉の有無を聞かれる度に、コンプレックスがえぐられる…
ずっと好きだったケンジ君と結ばれたのに結局付き合っておらず、満たされるどころか違和感を覚えました。自分の中で「ここまでするなら付き合う対象になっている」と思っていたからかなと…。あまりにも経験がなさすぎて、恋愛に対してどこか夢見ていたのかもしれません。
以前は婦人科の項目で性交渉の有無について聞かれることが嫌でした。過去に強い痛みに襲われチョコレート嚢胞が発覚したのですが、その際付き添いの母の前で何度も「本当に性交渉の経験がないの?」と聞かれたのが原因です。必要なことだとわかっているのですが、何度も聞き返される度にコンプレックスがえぐられる思いでした。

初体験はモヤモヤしましたがそれ以外は楽しい思い出になったので、ケンジ君に対しては好きな気持ちがどんどん溢れていました。ただあまりにも盲目だったので、今なら「そのモヤモヤ、スルーしちゃダメでしょ!」と当時の自分に言いたいです…(笑)。
ここまできたら、嫌われたくないという気持ちが大きかったんだと思います。完全に依存していました。モヤモヤに対して意見することもありましたが、「ワガママ」だと言われて引き下がることも。本当はブチ切れた方がいいこともあったのに、「私さえ我慢すれば関係が続けられる」と思っていました。
付き合ってはいないものの、実際に会ったことで2人の仲は深まったそう。数カ月後、今度はみくるべさんがケンジ君の元へ行くことになったが、この旅行が新たな波乱の幕開けとなる…。当時の思いを赤裸々に描くみくるべさんの漫画を、今後も楽しみにしてほしい。
取材・文=石川知京