失恋から立ち直るために必要なのは、忘れるのではなく“楽しかった記憶を思い出して感謝すること”。「好きな気持ちまで否定しなくていい」【作者に聞いた】


封印していた楽しい記憶を思い出すと、自然と涙が溢れて心は穏やかに

今まで元カレのことを忘れようと努力していましたが、本に書かれていたのは「元カレの姿をイメージして楽しかったことを思い出しましょう」という真逆のアプローチ。忘れたくて仕方ないのに何で思い出さなきゃいけないんだ!?と、最初はすごく戸惑いました。ただ、思い出さないよう記憶を封印していたので、もしかすると何か変化があるのかもと、期待もしていたんです。


ドライブデートや水族館に行ったこと、他愛のない会話で笑いあったことなど、元カレのケンジ君との楽しい記憶を次々に思い出しました。最後にイメージの中で感謝を伝えると、久しぶりに涙が出て心は穏やかに。

実際は電話越しで一方的に泣かれて気づいたら関係が終わっていたので、この瞬間、ようやくきちんとお別れできた気分になりました。でも面と向かっ振られていたとしても、気持ちの整理がついたとは思えないので、私にとって必要なことだったと思います。

「楽しかったときにもう二度と戻れない」と考えると、寂しくて仕方なかったです。でも、わざわざお別れの宣言をせずとも疎遠になった人たちのことも思い出して、進む道が違えば自然と別れることもあるのだなと納得できました。そして楽しかった思い出自体を否定せず、「あのときは幸せだった」と受け入れられるようになりました。


今までの「失恋のつらさを忘れる」とは全く違うアプローチを試した結果、前を向くことができたみくるべさん。「今思えば忘れようとすることって、逆にずっと気にしているからこそ忘れられないんだと気付きました」と振り返る。自身の体験を赤裸々に描く漫画も、いよいよクライマックス。今後も楽しみにしてほしい。


取材・文=石川知京

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