タコの知能は3歳児並み!?ハイタッチ、ダンスの披露も…飼い主だけが知る“海の賢者”の魅力をイラストで大解説【作者に聞く】

タコの知性とコミュニケーション能力の高さにびっくり

もちさんは餌やりのときのスキンシップや触れ合いをたくさん行い、たくあんちゃんとコミュニケーションを取っている。「餌を私の手から直接、受け取ってくれるんです。『餌をもらう』という自然界では絶対にしないような、信頼関係がないと成立しないコミュニケーションを取れている優越感に浸るのも、至福の瞬間です」

触れ合いは生きることに直結しない行為だが、そのような無目的なことを楽しんでくれるところにも、タコの知性の奥深さを感じるとも。

「タコあるある」一緒に食べる#1提供=もちさん


飼育する前は、これほど多様なコミュニケーションが取れるとは思っていなかったと言うもちさん。「私は別の水槽で海水魚も飼育しています。海水魚もとても賢くてスキンシップが取れる種類が多いのですが、それと比較してもタコの賢さはずば抜けていました。海水魚が1カ月でマスターする飼い主の手から餌を受け取るという行為を、たったの1日でやってのけてしまったり、学習速度も圧倒的に速いということがわかりました。また、タコは海水魚と違って骨がないので、いろんな動きができます。加えて色も形も変えられるので、表情の変化がとてもわかりやすかったです。だからこそコミュニケーションの幅が広く、感情もくみ取りやすいので、一緒に時間を過ごすのが想像していた以上に楽しい生き物でした」

とても賢く、コミュニケーション能力が高い一方、タコは非常に賢くストレスに弱いこと、水質に敏感であることなど、さまざまな理由から飼育が難しいと言う。「私はとにかく水質をよく保つことを意識しています。水質変化に敏感かつ、よく食べてよく老廃物を排出するため、水槽の水が汚れやすいという特徴があります。こまめに老廃物を除去して水換えを行うことを徹底して、タコにとって快適な環境を保てるように気をつけています」

また、難しいのは、一般家庭での飼育に関して未開拓のため、調子を崩してしまったときの治療法がわかっていないところ。そのため、タコが調子を崩すことのないように、スケジュールを立てて綿密に管理をしているそうだ。

現在の目標は「タコの魅力発信と長期飼育の実現」

「タコあるある」タコ語#3提供=もちさん

ずばり、もちさんが思うタコの魅力を聞いてみた。「一言で表すなら、かわいいいところ(笑)。タコは人間の3歳児に匹敵するとも言われるほど賢いため、飼い主のことを認知してさまざまなコミュニケーションを取ってくれます。自由自在に変化するフォルムや体色を使って、感情を表現してくれることもあります。見た目がかわいいのはもちろんですが、そんな風に飼い主と一緒に時間を共有し、飼い主との関係性を築いてくれるタコという存在が、本当にかわいくて愛しいです!」

現在、もちさんは主に海の生き物のかわいさをSNSで発信。最近特に注力しているのは、気になる生き物の飼育と水族館巡りで、“かわいいを集める”をコンセプトに、生き物のかわいい瞬間・かわいい写りを大量に蒐集し、蒐集したかわいい瞬間の一部、そして自宅での飼育の一面を紹介している。

「今後はいろいろなタコに出会い、タコとできる限り多くの時間を過ごすことで、タコのかわいさをもっともっと知りたいと思っています。そして、タコの魅力をより多くの人により深く伝えられるようになりたいです。また、1匹のタコと長く一緒にいられるような飼育を実現したいですね」

「タコあるある」タコ語#4提供=もちさん


タコは寿命が1年程度とされているが、捕獲されるサイズになるまでに半年ほどかかるという説も。つまり、飼育する段階で少なくとも寿命の半分ほどを経過してしまっている可能性が高く、このような背景も長期飼育が難しい一因となっていると言う。

「現在、たくあんちゃんは飼育103日(2024年7月8日時点)を達成しました。寿命を考えると、すでにかなり長生きをしてくれています。でも、たくあんちゃんと一緒に、まだまだコミュニケーションを取ってみたいなと思っています。これからも長生きしてもらえるように精一杯お世話をしていきたいです。飼育する中で見せてくれるタコの魅力的な姿を発信することはもちろん、将来的にはタコと一年間通して一緒にいることも夢ではない! というような飼育方法を開拓していきたいです」

マダコのたくあんちゃん提供=もちさん


取材・文=日高ケータ

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