不倫の証拠を集める際、GPSより効果的なものとは?読者の不倫体験談を漫画にする作者に聞いてみた
「何もないといいな」と願いながらGPSを設置する妻の姿が切ない…



夫が不倫しているのか確かめるため、車にGPSを設置した妻。「何もないといいな…」と願う姿が印象的だが、このシーンに込めた思いを聞いてみた。
「特に気を配って描いた場面の一つです。奥さんが疑念を抱きながらも、心のどこかで『裏切られていないと信じたい』という気持ちを強く持っていることを、描きたかったです」
夫からのタレコミを元にした本作だが、ぽん子さん自身は妻に感情移入しながら描いたため、彼女の心理描写はとても大切にしたそう。
「まずもって、GPSを使うこと自体が悲しい選択ですよね…。奥さんの『本当は疑いたくない』という思いと『何かがあるかもしれない』という葛藤を丁寧に描くことで、読者にも彼女の気持ちが伝わるように意識しました。こうした心理描写を通して、読者が『信じたいけれど確かめたい』という感情に共感し、奥さんの切なさや痛みを感じ取ってもらえるようにしたかったんです」
今までにたくさんの不倫体験談を聞いてきたぽん子さんに、不倫の証拠を集めるために効果的なものを聞いてみた。
「証拠集めに効果的なのは、GPSよりも何よりも『笑顔』だと思います。『笑顔で、機嫌よく、いつも通りに過ごす』。これが証拠集めに一番大切です。探偵や弁護士さんに相談した際、同じことを言われたという方もいました。ちなみに…探偵さんは事務所にもよりますが、1回の尾行でなかなかの金額がするところが多い印象です。ドラマや漫画のように気軽に使うのは、現実だと難しいな~と感じました」
夫を信じるためにGPSを設置した妻。彼女の気持ちは報われるのだろうか。シタ側からの体験談を赤裸々に描く漫画を、今後も楽しみにしてほしい。
取材・文=石川知京