モラハラ夫との子どもが生まれたら…?思い浮かぶのは「家族を所有物」として扱う夫の姿【作者に聞く】







実家からの帰り道、仲の良い親子を見て、真奈美は自分たちに子どもが生まれる時のことを想像する。すると子どもにモラハラする夫の姿が容易に想像がついてしまう…。夫は子どもを所有物としか思わないだろうと考えると、妊娠中は「子どもが生まれれば変わるかも」と思っていた真奈美も、今はもうモラハラ夫との子どもは考えられなくなっていた。
今回は、作者のネギマヨさんに、いくつか質問に答えてもらった。
――真奈美がモラハラ体験談をネットで調べるシーンがありましたが、ネギマヨさんが今まで見聞きしたなかで一番ゾッとした体験談はどんなものでしたか?
サイレント型モラハラです。自分が気に食わないと、突然相手を「いないもの」として扱います。感情をぶつけることも、無視するような態度をとるわけでもなく、いないものとして加害者が納得するまで数週間から数カ月行われます。どうやら被害者の反応を見るため、モラハラ加害者がよくする行為のようです。
体験談をくださった被害者の方は、結局心療内科に行き、調停離婚することになったそうです。
――「昔は優しかった」「うちはそこまでひどくないはず」という真奈美の言葉が印象的でした。モラハラ被害者には、やはりそのように考えてしまう方が多いのでしょうか?
モラハラを受けると、心身にくるストレスから自分が耐えている状況を軽く見積もったり、昔の優しかった記憶を思い出して現実逃避することはよくあることだと思います。
また、モラハラを受け続けることで、被害者は自己価値が低くなり、「自分がもっと頑張ればよくなる」「自分のせいかもしれない」と自分を責め、また、一般的に家庭の問題を外に持ち出すことはよくない風潮もありますので、周囲の期待や世間体を気にして認めたくない場合もあります。
一番の問題は、加害者が被害者をコントロールするために優しく振る舞うことです。この「嘘の優しさ」は被害者に混乱を招き、状況がそれほど悪くないという錯覚を生んで状況を悪化させるのだと思います。智樹も初期はこの優しい嘘も混ぜてコントロールしていたのでしょう。
ネギマヨ(
@negimayo3
)さんが手がける電子書籍「
“産めハラ”しといて自分は不倫!?最低モラハラ夫からの脱出
」は現在最終話まで配信中。気になる方はぜひ購入してチェックしてみてくださいね!
取材・文=濱田瑠奈