過去のトラウマから、気づけばパワハラ上司になった男。彼を癒やすメンエス嬢の一言とは?【作者に聞く】
パワハラやモラハラをしてしまう理由は、自分の中にあるのでは?
このお話しで客として登場する男たちは、いつも必ず何かの問題を抱えています。一番わかりやすい問題はパワハラやモラハラをしてしまう人かな?と思い、最初の客にしてみました。
誰でも大なり小なり、無意識に他人にパワハラやモラハラをしてしまうことがあると思います。他人に対してついイラッとしてしまったり、意見が違う人に出会うと受け入れるより先に反論してしまったり。親しい存在だと甘えてしまい、ついカッとなってキツいことを言ってしまったなんてことは、誰でも経験したことがあるのではないでしょうか。他人にそんなことをしてしまう理由って実は自分の中にあって、気づかないトラウマを抱えていてまだ癒やされていないことが原因になっていることもあるのではないかなと。『パワハラやモラハラは悪い!』と一方的に攻撃するよりも、なぜ他人にパワハラやモラハラをしてしまうのだろうと掘り下げた方が、解決に繋がると思っています。








加恋の「あなたはちゃんとがんばっています」の一言に、父から言われたかった言葉は本当は自分が人に対して言いたかった言葉だと気付いた男。「また指名してもいいかな」と聞くと「あなたはもう大丈夫ですよ」とほほ笑む加恋。彼の心は救われたので、きっともうここに来ることはないのだろう。今後はどんな問題を抱えた客が訪れるのか、楽しみにしてほしい。
取材・文=石川知京