子どもながらに可哀想だと感じた母の涙。「ダメな人やけど完全に悪い人じゃない」【作者に聞く】
不器用ながら子育てを頑張る母に、心配をかけたくなかった
シングルマザーのお母さんに心配をかけてはいけないと気丈に振る舞う姿が印象的が印象的だが、長女のゆうさんだけでなく、姉妹全員同じような気持ちだったのだろうか。
「姉妹みな、働く母に心配や面倒をかけたくないとの思いがあったと感じています。母は子育てをめんどくさいなどと言ったことはなく、不器用ながらに一生懸命に頑張っていました。だからこそ私たちは、母に頼ることを躊躇してたのかもしれません」



倒れたゆうさんを病院に連れて行ったところ「非常に危険な状態」と言われ、即入院することに。病院に到着した忍者ママさんが見たものは、医者から怒られ涙するお母さんの姿。このときの率直な気持ちを教えてくれた。
「母が可哀想でした。子どもながらにうちは貧乏だし、母に頼れる親戚などいないことはわかっていたので、お母さんをそんなに怒らないでほしいと思いました」


ゆうさんからお母さんに対する言葉「ダメな人やけど完全に悪い人じゃない」の言葉が心に残る本エピソード。これは、漫画で描きたいテーマでもあるのだろうか。
「はい。忍者ママの最大のテーマです。母だけでなく、人間というのは実に多面的です。いい人でもトラブルを起こすし、ダメなところがあるけど憎めない人もいます。人間ってそんなもんです。そんな人間模様をクスッと笑える漫画で表現できたらいいなーと思います」


いい母親ではないと感じつつも、嫌いにはなれない。お母さんとの関係を赤裸々に描く忍者ママさんの漫画を、今後も楽しみにしてほしい。
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