弱視治療用メガネを嫌がる娘。パパの“スーパーマン”作戦は果たして上手くいくのか…?【作者に聞く】
弱視の影響でなかなか目が合わなかった娘とアイコンタクトが取れる喜び!
ゆずぴーの父親(夫)が思いついた作戦3は「メガネでスーパーヒーローになる」というもの。自信ありげな夫に対して母親である作者は「それでホントにいけるん…?」と半信半疑。それもそのはず、似たような作戦は既に第4話の時点で試して失敗しているのだ。夫が新たに作戦3を考案した時の勝算を、作者なりに考察すると?
「今回の夫の勝算は、『ごっこ遊びが得意であること』と『普段からメガネをかけている存在感』だったのかなと思います。夫は元々子どもと遊ぶのが上手で、娘とも日頃からよくヒーローごっこやおままごとで盛り上がっています。なので、娘にとって“パパと遊ぶ時間=楽しいもの”という信頼感がベースにあったんだと思います。
また、夫自身が日常的にメガネをかけているためメガネをかけることが『特別なこと』ではなく、『かっこいい大人がしている当たり前のこと』として、娘の中で自然に受け入れられやすかったのかもしれません。実際に作戦が成功した時、私自身も『なんでパパの時だけ!?』と驚きましたが、夫の“遊びながら伝える力”と、“押しつけがましくない雰囲気”がうまく作用したのかなと感じています」









夫の狙い通り、作戦3はまさかの成功!ゆずぴーが無事にメガネをかけてくれたのだ。前述の作者コメントにある通り、遊び上手な夫が“ごっこ遊び”の雰囲気を自然に利用したことに加えて、作中にも描かれている通り、ゆずぴーがパパっ子であることもプラスに作用したのかもしれない。
「夫はほとんど自宅にいて、ゆずぴーと触れ合う機会が多いため、自然とパパっ子になったのではと思います。毎日欠かさずゆずぴーと遊ぶ時間を取っていて、日によっては私よりも長く関わっているかもしれません。そんな夫に対しては、ゆずぴーも“遊びの延長線”のような感覚でメガネをかけられたのかな、と思います。本人にとっては『治療のため』というより『パパと遊ぶ楽しい時間』の一部だったのかな、と感じています」
ゆずぴーがメガネをかけてからは、アイコンタクトを取れるようになったりボールをうまく蹴れるようになったり、目に見えるうれしい変化があった。また、作者によると、視力の改善によってゆずぴーの心理的な変化も見られたそうだ。
「以前は視覚的に物や人との距離感が曖昧で、よく壁や人にぶつかってしまったり、人見知りも激しい様子でした。メガネをかけてからは視覚が改善され、周囲の状況や人の顔がはっきり認識できるようになったことで、以前よりも積極的に行動できるようになったと感じます。視覚が整ったことで、心理的な安心感や自信のようなものが芽生えたのではないかと思っています」
ついにゆずぴーにメガネをかけてもらうことに成功した今回のエピソード。チャチャモ家が「弱視」と向き合っていく様子をハートフルに描くチャチャモ シトロンさんの漫画を、今後もお楽しみに!