リンパ腫と闘う父の治療方針、最後の砦は新薬!?希望を持ち続けるために作者は神社で神頼み!【作者に聞く】
リンパ腫と闘う父の治療方針について、前回のエピソードにて“3本の矢”で考えていると説明してくれた主治医。今回、3本目の矢が「新薬」であるということが判明!2本目の効かなかった場合でも希望は残っているということ、その希望は「新薬」であると知った時の心境は?
「最近保険が適用になった新薬を使えるかも、ということで『なんてラッキーなんだ!』と思いました。医師によると、新薬は父の悪性リンパ腫のタイプに特に効く実績があるということでかなり期待できると思いましたし、しかも自費じゃないからお金の負担も想定の範囲でおさまります。新薬が効かなかったときの不安も多少はありましたが、医師が『この薬本当にすごいんですよ』と太鼓判を押していたので、期待の気持ちの方が大きかったです」






一つ、二つと可能性が消えていくのは不安にもなるが、3本目の矢がむしろ本命という力強い言葉を聞き、自身も前向きでいようと言い聞かせた作者。作中では、その後厄払いと病気平癒の祈願へ行った様子が描かれている。
「病気平癒を願ってお寺は3箇所行きました。川崎大師、成田山、そして大学時代からの親友のご実家のお寺! 川崎大師は厄除けと言えば…!ということで自分自身の厄除けも兼ねて行きました。成田山は親友らが『病気平癒を願いにいこう』と誘ってくれて行った場所です。そしてその足で親友のご実家のお寺に行きました。母の病気のときも神様や仏様に会いに行きましたが、結果がどうであれ、応援のパワーをもらう気持ちでご挨拶をしています」
そんな中、父からはコロナが陰性になったとの嬉しい報告が。さらに、筋肉が落ちてきたからと作者にプロテインを買ってきてほしいとリクエスト。この気力があれば、病にも打ち勝つことができそうだと思わせてくれる。また、バレンタインの時期ということもありチョコを買う様子も描かれた。
「少し前まで生死を彷徨っていた人とは思えないくらい精神的なエネルギーに溢れていて、父の生命力のすごさを改めて感じました。むしろ、この強烈な精神力のおかげで、生死の境界から脱することができたのかもしれませんね。闘病は、やはり本人の『病気に打ち勝つ!』という気概が大事だと感じました。その気概を応援したいと思って、ごほうびにバレンタインのチョコをプレゼントしようと決めたのです。父は甘いものが大好きなので、さらに元気になってくれたらいいなという思いを込めました」
親子それぞれが前向きな気持ちで病と向き合っている様子が描かれた今回のエピソード。つらい状況も淡々と、時にクスリと笑える場面を挟みながら描くキクチさんの漫画を、今後も楽しみにしてほしい。