【SDGs】廃棄される規格外の花を1本100円で販売!hananeが目指す“消費者も生産者も笑顔になる”仕組み

2021年10月14日 20:03更新

東京ウォーカー(全国版)

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世界的にSDGs(エス・ディー・ジーズ/持続可能な開発目標)への関心が高まっている。各企業でもさまざまな取り組みが行われているが、具体的にはどのようなことが行われているのだろうか?今回は、生花販売やイベント企画を営む「hanane」の広報担当者にインタビューを実施。SDGsへの取り組み事例を聞いた。

hanane店頭での花つみの様⼦


SDGsってなに?


SDGsは、国連に加盟する全ての国が、2030年までに持続可能でより良い世界を目指すための国際目標だ。持続可能な世界を実現するため、「貧困」「飢餓」「健康と福祉」などをテーマにした17の目標と169のターゲットで構成。アジェンダでは、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っている。

hananeの取り組みとは?


――hananeは現在、規格外生花を種類問わず1本100円(税込)で販売するイベント「花つみ」を全国各地に拡大中だそうですが、SDGsの取り組みとしては具体的にどのようなことを実践し、どのようなゴールを目指しているのか教えてください。

【広報担当者】コロナ禍において、自宅で花を楽しむ需要が高まっています。それに応え、茎の長さや太さがまばらで通常の流通に乗らない規格外の花を「チャンスフラワー」と名付け、気軽に花を買える「花つみ」イベントを各地で開催しています。

【画像】花びらが2⾊になったバラのチャンスフラワー

花が⼩さいエキナセアのチャンスフラワー(左)

茎に曲がりのあるダリアのチャンスフラワー(左)


通常ならば値段が付けられなかったり、廃棄される予定だったりする花でも、リーズナブルな価格で提供することで、気軽に花に触れる機会を増やし、消費者も生産者も笑顔になる仕組みを作りたいと考えています。

このイベントは、コロナ前は3カ所での開催だったのが、現在は17倍拡大し、関東・関西合わせて約50店舗の店頭で実施しています。当社の店舗以外の、飲食店や小売店、美容院やクリーニング店など、普段花を扱わない業種でも展開するようになりました。異業種と連携し、パートナーシップでSDGsの目標を達成できるよう進めています。

都内セレクトショップでの花つみの様⼦

神⼾のパン屋での花つみの様⼦


これらの花は、子供たちの教育のため、地域の活性化のためにも有効活用していただこうと、ボランティアも行い、積極的に活動しています。

茎に曲がりのあるバラのチャンスフラワー

茎に曲がりのあるラナンキュラスのチャンスフラワー


<hananeの6つの目標>
【4】質の高い教育をみんなに
【8】働きがいも経済成長も
【11】住み続けられるまちづくりを
【13】気候変動に具体的な対策を
【15】陸の豊かさも守ろう
【17】パートナーシップで目標を達成しよう


「花は高い」「花屋に入りづらい」という固定観念を覆したい


――なぜこの取り組みを始めたのでしょうか?

【広報担当者】取り組みは、「花に触れる人を増やしたい」という思いのもと、2019年6月から開始しました。ユーザーからは「花は高い」「花屋に入りづらい」といった悩みも多く聞かれたので、“興味はあるけれど購入に至っていなかった層”に花を手に取ってもらうための施策として始めました。コロナ禍で客足が減るなか、導入を希望される店舗からは、花を飾ることで新規顧客の獲得や、集客アップ、ブランディングにつなげたいという声をいただいています。

コロナ前から国内の花の需要は年々減少傾向にありますが、チャンスフラワーを活用することで花を楽しむ習慣が根付き、消費量拡大につなげられると考えています。実際に、チャンスフラワーをきっかけに“花のある生活”を始められた人が、大切な人へのプレゼントにフラワーギフトを選ぶようになったという事例も増えています。生産者も消費者も販売店舗も笑顔になるよう、無駄をなくした循環型社会を根付かせたいと考えています。

チャンスフラワーや「花つみ」なら、気軽に環境へ貢献できる


――SDGsを実践してユーザーや生産者、社内からどのような反響がありましたか?

【広報担当者】ギフト販売だけでは開拓できなかった顧客層へアプローチできることや、花に興味を持つ人が増えたことをうれしく思います。生産者や「花つみ」実施店舗の方々からは、チャンスフラワーや「花つみ」で、気軽に環境へ貢献できることは「やりがいにもつながる」という言葉をいただき、事業推進の大きな励みになっています。

また、花を楽しむ裾野を広げるこの取り組みに、共感の声もいただいています。通常は規格内品のみ取り扱う複数の市場とも協力関係を結ぶことができました。2020年5月以降、葛西花き市場や北足立市場、姫路卸売市場などのと連携・協力が始まり、市場の流通網に乗せて全国からの集荷が可能になっています。集荷数は2019年6月には700本/月だったところ、2021年5月には5万本/月に。集荷総数は5月末には40万本を超えました。

神⼾の美容院での花つみの様⼦

⼤阪の帽⼦屋での花つみの様子


お客さまからは、通常ならば値段が付けられなかったり、廃棄される予定だった花を購入することができ、身近な取り組みで花農家さんを救うことにつなげられるのは大変うれしいという声も多くいただきます。

――SDGsの取り組みの先に目指す社会はどのようなものですか?

hanane店舗の外観

hanane店舗の内観


【広報担当者】世界にたくさんの花と笑顔が咲く世の中を目指しています。そのためにもまずは花に触れるきっかけを作るため、規格外生花の集荷量を増やし、販売店舗は本年度中に5大都市(東京、札幌、名古屋、⼤阪、福岡)に拡大させ、将来的には総数1万カ所を目標に掲げています。また、拡大したタイミングで販売後に出る花のロスを削減するため、集荷場を設けて売れ残りの花をまとめて土に変え、花の生産から販売後までどこにも無駄のない循環が生み出せるような構想を練っています。

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