「仙人掌」や「麝香連理草」は何という植物?成り立ちや語源を表す、植物の難読漢字36選

東京ウォーカー(全国版)

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こんにちは。クイズを愛する2児のサラリーマンけんたろ( @kenlife202010 )です。クイズ好きが高じて、日本語や雑学に興味を持つようになり、Twitterではクイズを中心に言葉の知識や雑学ネタを発信しています。

こちらでは「言葉にまつわる知識」をテーマに、よくある日本語の間違い、実は知らない身近なモノの名前、漢字、社会人としての言葉、言葉の雑学などをお伝えしていきます。

今回は 「漢字~植物~」 です。

【画像】植物の難読漢字


クイズ番組でも頻出の漢字について以前の記事では「漢字~水生生物~」や「漢字~動物~」についてまとめましたが、今回は植物についてまとめてみました。

普段はひらがなやカタカナで見かけることの多い植物の漢字ですが、みなさんはどれくらいわかるでしょうか。

今回も漢字の成り立ちや語源、さらに雑学知識も含めてご紹介します。是非読みと合わせて漢字の成り立ちを想像して読んでみてください。

紫陽花:
アジサイ。ユキノシタ科の落葉低木。語源は「アヅ(集まる)+サヰ(真藍)」から、”藍色が集まった”を意味することに由来します。漢字は唐の詩集に初めて登場したとされ、日の下で輝く紫色の花を表しているとされています。

秋桜:
コスモス。キク科の一年草。明治に日本に入ってきた花で、秋に咲き、桜のように見えることから別名を「アキザクラ」と言います。ちなみに宇宙を表す「コスモ」と語源は同じで、「秩序・調和」などの意味があり、花弁が規則正しく並ぶ様子からこの名前が付けられたとされています。

薔薇:
バラ。バラ科の低木またはつる性植物。元々は「いばら」で、そこから「い」が抜けたものです。書くのが難しい漢字代表でもあるので、書けなくても読める人は多いのではないでしょうか。「薔」の草かんむりの下の「嗇」という漢字は垣根を意味し、トゲのあるバラは侵入を防ぐ生垣に用いられていたため草かんむりがつけられました。「薇」は単体では「ゼンマイ」ですが、中国では元々はつる性の植物を指す漢字だったためこの漢字が使われるようになりました。

菫:
スミレ。スミレ科の多年草。スミレの語源は花の形が大工道具の墨入に似ているからという説や、スミレの若葉が食用として昔から摘草の代表であったことから「摘み入れ」から来ている説などがあります。漢字は僅か(わずか)の右の漢字に草冠がついたもので、小さい草を表していると考えられます。

蒲公英:
タンポポ。キク科の多年草。別名「鼓草(つづみぐさ)」とも呼ばれ、鼓を叩いた時の「ポンポン」という音が名前の由来という説があります。これはタンポポの茎の両端を裂くと、反り返って鼓のようになるからです。ただ、語源に関してはあまりよくわかっていないのが現状です。漢字の蒲公英は開花前に採ったタンポポを乾燥させて作る漢方の名前からだそう。ちなみに英語ではタンポポの花の様子がライオンのギザギザの歯に似ていることから「ダンデライオン」と言います。

柊:
ヒイラギ。モクセイ科の常緑小高木。古語でヒリヒリ痛いことを「疼らぐ(ひひらぐ)」と言い、ヒイラギの葉の鋭さから名前に由来しているとされます。また漢字も「疼」の漢字のやまいだれを木偏に変えたものです。この鋭さから昔の節分の行事ではイワシの頭をヒイラギの枝に掛けて門口に飾り魔除けとしていました。

杜若:
カキツバタ。アヤメ科の多年草。花の汁を染料に用いることができたので、カキ(書)ツケ(付)ハナ(花)が語源という説がありますが、よくわかっていません。漢字の杜若は本来「トジャク」と読み、中国では違う植物を指します。また、「燕子花」もカキツバタと読みます。

竜胆:
リンドウ。リンドウ科の多年草。葉が竜葵(イヌホオズキ)に似ており、胆のごとく苦いからが語源とされています。漢語の竜胆の音読み「リュウタン」が日本で訛ったためと言われています。

蓮:
ハス。スイレン科の多年生水草。花が散った後の果実の入った花托が蜂の巣に似ていることから、「ハチ+巣(ス)⇒ハチス」と呼ばれ、これが転じたのが語源とされます。漢字は草かんむりに連と書きますが、これは花の芯にたくさんの実が並んで詰まっている様子からです。インドの神話では原始宇宙が混沌としていた時に、水の中に1本のハスの花が咲き、その上に万物の創造主が生まれたとされます。仏教でも仏像は蓮華座と呼ばれるハスの花の台座に座っており、古くから関わりのある植物です。

繫縷:
ハコベ。ナデシコ科の越年草。語源は葉配りからきた説や、袴をはいたような姿に似ていることから佩片(はくべら)からきた説などがあります。漢字は茎が繁く分岐し、茎の中に一本の縷(いと)があるのに由来するそう。春の七草としても有名ですね。

木瓜:
ボケ。バラ科の落葉低木。語源は木瓜の音読みからきており、漢字は実が瓜に似ていることから来ています。

梔子:
クチナシ。アカネ科の常緑低木。果実が熟れても裂けないところから”口無し⇒クチナシ”と名付けられたとされています。ちなみに将棋盤や碁盤の脚はクチナシの実をかたどっており、これは「口無し」、つまり対局中に第三者が口を出すなよの意味が込められているそうです。第三者の方が冷静に分析できることから「岡目八目」という四字熟語も生まれていますね。

山茶花:
サザンカ。ツバキ科の常緑小高木。中国では葉が茶葉のように飲料となることからツバキ全体を「山茶」と呼んでおり、日本に入って来た際にサザンカと勘違いしたためとされています。また、江戸時代初期の園芸書には山と茶が逆さになった「茶山花」とも書かれており、園芸家の書き間違いからも来ているようです。確かにこの語順ならサザンカとも読めますよね。

蓬:
ヨモギ。キク科の多年草。語源はよく燃える(萌える)の意味からという説があります。漢字は草かんむりに「逢う」ですが、この「逢」の字は山の形の意味も持っており、ヨモギの葉が生い茂って山形に盛り上がる様子から草かんむりが付けられました。草団子などにも現在も使われていますが、元々は薬草で、魔除けの効能もあるとされていました。そのため端午の節句にヨモギを用いる風習があります。また、「艾」もヨモギと読みます。

鬱金香:
チューリップ。ユリ科の多年草。語源はトルコ語の「チューリパ」から来ているとされます。チューリパとはトルコのターバンのような帽子のことで、花がその帽子の形と似ていることが由来のようですが、詳細は不明です。漢字は鬱金(ウコン)に似た香りがすることからこの漢字がつけられました。

薄:
ススキ。イネ科の多年草。通常「薄い」で使う漢字ですが、元々平らに広げるイメージを持っており、それがススキのびっしりと群生している様子と合ったたためこの漢字が使われています。秋の七草の1つでもあります。

薺:
ナズナ。アブラナ科の二年草。別名「ぺんぺん草」としてもよく知られています。語源は愛でる菜という意味から「撫で菜」に由来するとされます。「薺」の漢字には「そろって並ぶ」というイメージがあり、ナズナの実が茎の両側に並んでいる様子からつけられました。春の七草の1つでもあります。

鬼灯:
ホオズキ。ナス科の多年草。語源は子供が果実の種子を抜き、皮を膨らませて鳴らす遊びの様子が、頬を膨らませて突くのに似ているということで「頬突き⇒ホオズキ」となりました。漢字はお盆などに精霊を迎えるのにこの花を用いたことに由来するそう。「酸漿」でもホオズキと読みます。

翌檜:
アスナロ。ヒノキ科の常緑高木。俗説のようですが、悪臭があるため「明日は檜(ヒノキ)になろう」の意味から来ています。そのため文学作品などではなりたいものに決してなれない哀れな気持ちや、逆になりたいものになろうとする前向きな気持ち表すのに用いられることがあります。私は観たことありませんが『あすなろ白書』とかありましたよね。

馬酔木:
アセビ。ツツジ科の常緑低木。葉に毒があり、馬が食べると足が痺れることから、「アシシビ⇒アシビ⇒アセビ」になったと言われています。漢字も同じ意味からです。

百日紅:
サルスベリ。ミソハギ科の落葉高木。樹皮が剥げてツルツルするため、猿も滑り落ちてしまうことが語源です。花の咲く期間が百日もあることと、花が紫紅色のためこの漢字が使われるようになりました。

巻耳:
オナモミ。キク科の一年草。名前は「雄ナモミ」から来ており、ナモミは生揉みのことで、蛇に噛まれた時にこの草の汁を揉んでつけたことに由来します。雌ナモミもあり、それよりトゲトゲとして雄々しかったためです。漢字は、果実の形が女性がつけるイヤリングに似ていることに由来します。子供の頃に外で遊んでいるとよく服に引っ付いていました。

公孫樹:
イチョウ。イチョウ科の落葉高木。葉の形が鴨の水かきのある足に似ていることから中国では鴨脚と呼び、発音が「イーチャオ」であるため日本に入って来た際に「イチョウ」に変化したとされます。イチョウは長寿の木であることから、公(祖父)が植えると孫が実を食べることができることからこの漢字が使われています。また、種子が白いことから「銀杏」の漢字も一般的に使われています。

木天蓼:
マタタビ。マタタビ科の落葉つる性木本。語源に関しては諸説あり、2種類の実がなるので、「またつ実⇒マタタビ」になったという説や、元はワルタダレが転じたワタタビであったという説があります。このワルタダレはワはわさびのわ、タダレは蓼を意味しています。漢字は味が辛く蓼に似ているが、蓼より高いつる性の木であることに由来します。

女郎花:
オミナエシ。オミナエシ科の多年草。語源に関しては諸説あり、旧仮名遣いで、ヲミナが女性を表し、ヘシが圧を表すので、花の美しさが美女を圧倒するほどという意味からの説。もう1つは粟飯の別名「女飯(おみなめし)」が変化した説です。粟飯は黄色くオミナエシの花と似ているためです。秋の七草の1つ。

風信子:
ヒヤシンス。キジカクシ科の多年草。語源はギリシャ神話に出てくる美少年「ヒュアキントス」に由来します。ヒュアキントスが太陽の神アポロンと円盤投げで遊んでいるところに、ヒュアキントスを愛する西風の神ゼフィロスが表れ嫉妬で風を吹かせたところ、投げた円盤がヒュアキントスに当たり死んでしまいました。なんて可哀想な…。この時流れた血から花が咲き、彼の名からヒヤシンスと名付けられたそうです。漢字は幕末に伝来してきた際の当て字のようです。西風の神から風の字を取っていると考えると秀逸ですね。

木通:
アケビ。アケビ科のつる性落葉低木。諸説ありますが、果実が熟すと皮が裂け果肉が露わになることから「開け実」という名前がつけられたという説があります。漢字はつるを切って吹くと空気が通ることから名付けられたようです。「通草」もアケビと読みます。

羊歯:
シダ。シダ植物の総称。語源は葉が「枝垂れる(しだれる)」から来ています。漢字は葉が規則正しく並ぶ様子を羊の歯に例えたことに由来するとされます。

石楠花:
シャクナゲ。ツツジ科シャクナゲ属の総称。語源は漢字の石楠花を「シャクナンゲ」と呼んでいたものが転じたものとされています。高山の石の上に咲いていることに漢字は由来します。手に入れることのできない憧れの対象を「高嶺の花」と言いますが、この花はシャクナゲのことです。

仙人掌:
サボテン。サボテン科の多肉植物。サボテンの汁を汚れを取るのに利用したため、シャボン(石鹸)と手のような形から「サボンテ」と名付けられ、やがてサボテンに変化したとされています。また形が仙人の掌に見えたことからこの漢字が使われています。他にも「覇王樹」という漢字もあり、どちらにしてもカッコイイ漢字ですよね。

合歓木:
ネムノキ。マメ科の落葉高木。夜になると葉が閉じることから、人の睡眠と見立て「眠りの木⇒ネムノキ」となったのが語源です。また、葉が向かい合い合わさる様子から男女の寄り添い合う姿を連想し、共に喜び楽しむことや共寝することを表す「合歓」の漢字が使われるようになったとされます。そのため中国では夫婦円満の象徴とされています。

虎杖:
イタドリ。タデ科の多年草。諸説ありますが、根が薬草になるため、痛み取り(イタミトリ)が語源とされます。漢字は茎の斑が虎の模様に見えたことと茎の太さからこの漢字が使われるようになりました。漫画「呪術廻戦」の主人公の名字にも使われているためご存じの方も多いかもしれません。

万年青:
オモト。ユリ科の常緑多年草。大きな株のため、「大本(おおもと)⇒オモト」になったという語源説があります。漢字は一年中衰えないことから来ています。そのため中国ではお祝いごとに用いられる植物でもあります。

麝香連理草:
スイートピー。マメ科レンリソウ属の一年草。名前は英語の「sweat pea(甘い香りのエンドウマメ)」から来ています。和名では「麝香連理草(ジャコウレンリソウ)」や「麝香豌豆(ジャコウエンドウ)」などと呼ばれています。麝香とはムスクとも呼ばれる香料の一種で、英語同様香りに注目しています。

和蘭石竹:
カーネーション。ナデシコ科ナデシコ属の多年草。名前は英語の「carnation」から来ており、その由来は諸説あります。カーネーションの赤い花の色が肉の色に似ていることからラテン語で「肉の色」を意味する”カルニス“からの語源説や、イギリスで冠を飾るのに利用していたことから英語で「戴冠式」を意味する”コロネーション”からの語源説などがあります。和名は「和蘭石竹(オランダセキチク)」や「和蘭撫子(オランダナデシコ)」などと呼ばれています。江戸時代初期にオランダから伝来したためです。

満天星:
ドウダンツツジ。ツツジ科の落葉低木。語源は花の垂れ下がる姿や枝分かれの姿が、三本足で油皿をのせる結び灯台に似ているため、「トウダイツツジ⇒ドウダンツツジ」となったとされます。実際漢字で「灯台躑躅」とも書けます。「満天星」は中国語表記で、白い花が咲き誇る様子を満天の星に例えたところに由来します。

いかがだったでしょうか?漢字の成り立ちを知ると、昔の人の植物の捉え方や文化との関りが垣間見えますよね。形などの特徴を見事に捉えた命名が多いなと感じます。植物自体を見分けるのは私自身苦手なのですが、漢字から特徴を捉えるのは良い方法かもしれません。

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