プラネタリウム、見ないで“寝落ち”? 大人のためのいやしを目指した「銀河シート」とは

東京ウォーカー(全国版)

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2018年12月にオープンしたプラネタリウム「コニカミノルタプラネタリア TOKYO」。館内の「銀河シート」が“寝落ち必至”とSNS上で話題になっている。暗闇に投映される星空を楽しむはずのプラネタリウムで、何故寝心地抜群のシートを作ったのか。

シートは特注、座面は西陣織のこだわりよう


【写真】銀河シートのデザインはプラネタリウムの原型・惑星運行儀をイメージ


多目的デジタルドームシアター(DOME1)とプラネタリウムドームシアター(DOME2)、日本初のなる2つのドームシアターを設けたプラネタリア TOKYO。銀河シートは、DOME2に設置されたプレミアムシートだ。プラネタリウム作品の一般シートの料金が1600円のところ、銀河シートシングルは2100円、ペアシートは4200円と、1人当たり500円割り増しの料金となっている。

このシートを制作したのは、特注家具の制作や修繕を手掛ける家具メーカーのミネルバ。椅子型の一般シートと異なり、銀河シートは傾斜のゆるいソファ型で、現存する最古の作動する惑星運行儀にインスピレーションを受けデザインされた曲線美が特徴的だ。座面部分には京都西陣織の老舗「細尾」の布地を使い、織り交ぜた金糸と銀糸が銀河のような表面を形作っている。

筆者も実際にシングルシートを体験してみたが、かたくなく、かつ沈み込みすぎることもないシートで、身体に負担がからない姿勢で星空を仰ぐことができた。備え付けのクッションで姿勢を調整でき、各シートが独立しており隣を意識することがないため、まるで自室のように思い思いの姿勢でくつろげるシートだと感じた。

「大人のため」の癒し


DOME2前方に設置された銀河シート(ペアシート)


コニカミノルタによると、銀河シートは「日々の慌しい生活で疲れた心をプラネタリウムでケアできないだろうか」という思いから制作したものだという。というのも、コニカミノルタプラネタリア TOKYOの施設コンセプトに“大人の為のエンタテインメントプラネタリウム”を掲げているからだ。

同施設では、上映中の大声や泣き声がひどい場合はスタッフの判断で退室となりうることをルールとして明記するなど、家族連れや天文学習を目的とした層も多い従来のプラネタリウムとは異なり、徹底的に大人目線での施設作りを行っている。メインコンテンツである星空鑑賞を絶対視することなく、時には鑑賞の途中で眠ってしまうこともいやしの1つと考えた結果が銀河シートというわけだ。

こうした背景には、コニカミノルタが運営する他のプラネタリウムでの前例も影響している。池袋サンシャインシティのプラネタリウム“満天”や東京スカイツリータウン(R)のプラネタリウム“天空”にもプレミアムシートは用意されていたが、これらはすべてペア仕様を想定した料金設定となっている。だが、来場者にはカップルや友達同士だけでなく、1人で訪れる大人の姿も少なくなかった。“大人のいやし”の需要を感じたことから、銀河シートではコニカミノルタ系列プラネタリウムでは初となるシングルシートを設置することにつながったという。

銀河シートの他にも、アルコールと一緒に星空を楽しむ「BARBar PLANETARIA」(DOME1、毎週金曜夜開催)や、カフェプラネタリアで提供される星雲のように輝くオリジナルカクテルなど、さまざまな形で大人に向けたコンテンツが取り入れられている。「実はそれほど星に興味はないけれど、銀河シートには興味がある」、そんな人でも気兼ねなく足を運べる新たなプラネタリウムの形を、プラネタリア TOKYOは体現している。

国分洋平

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