フィロソフィーのダンスがリミックスアルバムを発表 2020年代、最新のビートで曲を再構築する!【前編】

横浜ウォーカー

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神奈川県出身の奥津マリリ、十束おとは、埼玉県出身の佐藤まりあ、東京都出身の日向ハルからなる4人組アイドルグループ、フィロソフィーのダンス。3月6日リミックス・アルバム「SAPIOSEXUAL」の発売を前に、奥津さんと佐藤さんが登場!

メジャーデビューが決定しているフィロソフィーのダンスから、(左)奥津マリリさんと(右)佐藤まりあさんが登場(C)撮影=坂本彩美


——奥津さんが神奈川県出身なんですよね。

奥津 そうなんです。最初に音楽活動をはじめたのが小田原のライブハウスで。バンドとか、シンガーソングライター活動をしていました。

——アイドルではなくバンド!

奥津 一時期、小田原にはバンドブームがあって「ライブハウスでやろう」っていうのが流行っていて、友達にさそわれてなんとなく。たくさん仲間がいました。その時の友達も、今、フィロソフィーのダンスのライブを観にきてくれます。

——そして、十束さんが横浜市出身なんですよね。

佐藤 今日はインフルエンザで欠席で、埼玉出身がやって来ちゃいました。すみません!

——活動のきっかけってなんだったんですか。

奥津 フィロソフィーのダンスはプロデューサーの加茂(啓太郎)さんが行なったオーディション組みが佐藤と十束で、奥津と日向は加茂さんに声をかけてもらってはじまりました。私は、小田原でバンドやシンガーソングライターの活動をしていた時に、加茂さんに「アイドルにならないか」と声をかけてもらって、「アイドルかー」と思ったんですけど、楽しそうだったので飛び込んでみました。

佐藤 私はもともとアイドルになりたくて、このオーディションを受けて。

——プロデューサーの加茂さんは、ウルフルズや氣志團、ナンバーガールなどのバンドを手がけてきた方です。フィロソフィーのダンスも<現代的な音楽性と哲学的なメッセージ>などと、一般的なアイドルとはちょっとアプローチの角度が違いますね。

奥津 加茂さんはでんぱ組.incが好きだから、メンバーの十束とかはこのオーディションで「でんぱ組になれる!」と思っていたと思うんです。

佐藤 まさかこういう方向性になるとはという。私も、そうと知っていたらこのオーディションは受けてはいないですね(笑)。ただ、活動を通して、音楽に関心をもてるようになったのは大きな変化で。もともとK-POPが好きで、K-POPばかり聴いていたんですけど、ファンクだったりR&Bだったりソウルミュージックとか、そういう曲を自分たちが歌うようになって、いろいろと学ぶところがあり。音楽を聴くジャンルも広がったなって。

奥津 ジャンルももちろん広がったし、音楽自体を好きになりました。これまで、ギターとかピアノをかじってきたんですけど、音楽ってこんなに細部までこだわれるものなんだと。深みみたいなものを知って、自分が思っていた「音楽」ってまだまだ浅いものだったんだと驚きました。

——そういう音楽のおもしろさは、3月6日に発売のリミックス・アルバム(既存の楽曲のアレンジを変え、新しいバージョンを作成した楽曲で構成されたアルバム)「SAPIOSEXUAL(サピオセクシャル)」でもわかりますね。

奥津 そうなんです!リミックスってトラックをひとつひとつ再構築して、一音一音、響きも考慮して名曲が生まれていくものなんだなと思って、びっくりしました。例えば、ikkubaruさんがリミックスした「夏のクオリア」とか。夏っぽさとか儚さとかキラキラした感じは残っているのに、全くちがうアプローチで。リズムも変わっているし、独特のノリ方というか。こういう夏曲に変わるんだって。

佐藤 驚きというポイントではヒャダインさんの「ライク・ア・ゾンビ~ヒャダインのリリリリ☆リミックス」も。リミックスの概念を超えてるというか、自分が想像していたリミックスの100倍くらい上を行かれてて。もう、音楽の枠を超えてエンタテインメントですよ。あとは「ヒューリスティック・シティ」では原曲のはかない雰囲気を残しつつ、さらに深みが増すという。せつなさが増している感じがあったな。心地よくて、ろうそくがついた静かなお風呂で聴きたい、みたいな。

奥津 そうそう、一気にチル感が増しましたね。

——話題のプロデューサーmabanuaさんによるものですね。

佐藤 そうです。関ジャム(「関ジャム 完全燃SHOW」テレビ朝日系)にも出てたりして。あとは「イッツ・マイ・ターン」はライブでも結構やっている曲で。テンポもゆっくりだし、普段ある音がない分グルーヴィな感じになっていたりして。ダンスは一緒なんですが、全く違う曲になっています。

奥津 あ! あとは「アルゴリズムの海」。ヤマモトショウさんのAIリミックスっていうのが意味がわからなくて(笑)。AI(人工知能)のソフトが勝手にリミックスしてくれるんです。それを利用して、基本はAIがやって、最後整えるという。頭のいい人しか思い浮かばないようなアイデアにはびっくりしました。AIリミックスって未来を感じるよね。

佐藤 発想がすごい。AIに任せていいのかって思うところをあえて。

奥津 そうそう。でも、年々AIの編曲技術があがっているらしくて。それを今試して、世に送り出したいっていう。

——実験的な。今、山下達郎さんや竹内まりやさんなど、世界中で発見されて再評価されている流れがあって。そのリミックスでも話題の韓国人のNight Tempoさんも「スーパーヴィーニエンス(Night Tempo Shuto Expressway Groove Mix)」で参加されています。

佐藤 Night Tempoさんがのリミックスをやってくださったときにツイッターとかでもザワッとしたんです。2019年は6ヶ月連続でリミックス・リリースというのをやってきたんですが、どれもファンの方をびっくりさせる作品を作ってくださって、本当にありがたいなという気持ちです。でも、こうやってみると本当にバラエティ豊かだね。

奥津 加茂さんがアンテナ張りまくった方々にお願いしているので。人選はおもしろくて。

佐藤 リミックスだけで1枚になるって。リミックスって、こんなにするもんじゃないって思っていたので、いろんな方たちに曲を分解して研究していただけてうれしいなって。こんなにたくさん出揃うと、改めてうれしく思いました。(→後半へ続く)

神奈川県出身の奥津マリリさんと埼玉県出身の佐藤まりあさん(C)撮影=坂本彩美


フィロソフィーのダンス

写真左から奥津マリリ、佐藤まりあ。日向ハルと十束おとはからなる4人組アイドルグループ。2015年活動を開始。アイドルの枠に収まらない高い音楽性と歌唱力で話題になる。2019年3rdアルバム「EXCELSIOR」がオリコンチャート18位にランクイン。ツアーファイナルを東京・新木場STUDIO COASTで成功させる。

【構成・取材・文=古城久美子/撮影=坂本彩美】

「SAPIOSEXUAL」はNight Tempo、パソコン音楽クラブ、mabanua、FPM、ヤマモトショウ、ヒャダイン、T-Groove、ikkubaruらが参加


■new rimix album

「SAPIOSEXUAL」

3/6(金)発売

(CD)3,000円+tax、(カセット)2,500円+tax、(レコード)3,700円+tax

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横浜ウォーカー編集部

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