国内で6頭の珍獣・ウォンバット、日本で2番目に小さな動物園に4頭いるのはナゼ?
関西ウォーカー
脱力系の表情とずんぐりとしたボディがとてもチャーミングで愛らしいウォンバット。国内では2か所の動物園で、6頭しか展示されていない珍獣でもあるが、その6頭のうち4頭が、なんと「日本で2番目に小さい」といわれる、大阪府池田市の五月山動物園で飼育されている。
どういった経緯で飼育され、今に至ったのか。国内初の快挙を成し遂げた繁殖の成功など、ウォンバットとの秘話も含め聞いてみた。

ウォンバットってどんな動物?
「ウォンバット」という名前の響きから、コウモリの仲間をイメージしそうだが、ウォンバット科ウォンバット属の哺乳類。別名ヒメウォンバットともいい、現在五月山動物園ではこのヒメウォンバットを4頭飼育している。
オーストラリアの南東部やタスマニア島などの低木林や草原に生育し、名前の由来はアボリジニの言葉で「平たい鼻」という意味から。草食動物で、草や木の根、樹皮のほか、アゴの筋肉が発達し奥歯の形も平らなため、イモやニンジン、リンゴなどの固いものも噛み砕いて喜んで食べる。
ライフワークは、前足のツメを使って地面を掘る巣穴作り。3~9mと長く、いくつもの部屋がトンネルで繋がるように作ることもある。夜行性で視力が弱く、昼は巣穴の中で休み、夜になると非常に鋭い嗅覚を頼りに食べ物を探して活動する。
お腹に子育てのための袋がある有袋類(ゆうたいるい)の仲間で、コアラとは親戚にあたるが、穴を掘るときに土が入らないよう、袋は後ろ向きに付き子どもを守っている。


内股の短い脚でちょこちょこ、ゆさゆさ歩くが、時速40kmほどの速さで走ることもある。どちらの姿も見飽きることがない。
なぜ「日本で2番目に小さい動物園」にいるの?
日本国内でウォンバットに会えるのは、五月山動物園と長野県の茶臼山動物園の2か所だけ。

ではなぜ、敷地面積約3,000㎡にアルパカやヒツジなど飼育動物13種63頭という小規模な五月山動物園に、日本では珍しいウォンバットがいるのか?しかも国内最多4頭も。その経緯を園長の瀬島さんに聞いてみた。
「1990年に五月山動物園がある池田市とオーストラリアのローンセストン市が姉妹都市提携25周年となり、その記念としてタスマニア島にあるトロワナ・ワイルドライフパークからウォンバット3頭が贈られ、一躍人気者になりました」
この時にやってきたのがワイン(オス)、ワンダー(~28才/メス)、ティア(~14才/メス)の3頭。1992年にはワインとワンダーが国内で初の繁殖に成功。2017年には一番多くて6頭のウォンバットを飼育していた。
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