国内で6頭の珍獣・ウォンバット、日本で2番目に小さな動物園に4頭いるのはナゼ?

関西ウォーカー

X(旧Twitter)で
シェア
Facebookで
シェア

脱力系の表情とずんぐりとしたボディがとてもチャーミングで愛らしいウォンバット。国内では2か所の動物園で、6頭しか展示されていない珍獣でもあるが、その6頭のうち4頭が、なんと「日本で2番目に小さい」といわれる、大阪府池田市の五月山動物園で飼育されている。

どういった経緯で飼育され、今に至ったのか。国内初の快挙を成し遂げた繁殖の成功など、ウォンバットとの秘話も含め聞いてみた。

胴も太いが脚も太いラブリーな姿。見られるのは、関西では五月山動物園だけ!


ウォンバットってどんな動物?


「ウォンバット」という名前の響きから、コウモリの仲間をイメージしそうだが、ウォンバット科ウォンバット属の哺乳類。別名ヒメウォンバットともいい、現在五月山動物園ではこのヒメウォンバットを4頭飼育している。

オーストラリアの南東部やタスマニア島などの低木林や草原に生育し、名前の由来はアボリジニの言葉で「平たい鼻」という意味から。草食動物で、草や木の根、樹皮のほか、アゴの筋肉が発達し奥歯の形も平らなため、イモやニンジン、リンゴなどの固いものも噛み砕いて喜んで食べる。

ライフワークは、前足のツメを使って地面を掘る巣穴作り。3~9mと長く、いくつもの部屋がトンネルで繋がるように作ることもある。夜行性で視力が弱く、昼は巣穴の中で休み、夜になると非常に鋭い嗅覚を頼りに食べ物を探して活動する。

お腹に子育てのための袋がある有袋類(ゆうたいるい)の仲間で、コアラとは親戚にあたるが、穴を掘るときに土が入らないよう、袋は後ろ向きに付き子どもを守っている。

体長約85cm、体重約15~20Kgと人間の1~2歳児ぐらいの大きさ

穴を掘る習性があり後ろ足で土を蹴り出す。使わなくなった親指が短いのも特徴


内股の短い脚でちょこちょこ、ゆさゆさ歩くが、時速40kmほどの速さで走ることもある。どちらの姿も見飽きることがない。

なぜ「日本で2番目に小さい動物園」にいるの?


日本国内でウォンバットに会えるのは、五月山動物園と長野県の茶臼山動物園の2か所だけ。

現在五月山動物園では、飼育員2人で4頭のウォンバットを担当(写真は2017年のもの)


ではなぜ、敷地面積約3,000㎡にアルパカやヒツジなど飼育動物13種63頭という小規模な五月山動物園に、日本では珍しいウォンバットがいるのか?しかも国内最多4頭も。その経緯を園長の瀬島さんに聞いてみた。

「1990年に五月山動物園がある池田市とオーストラリアのローンセストン市が姉妹都市提携25周年となり、その記念としてタスマニア島にあるトロワナ・ワイルドライフパークからウォンバット3頭が贈られ、一躍人気者になりました」

この時にやってきたのがワイン(オス)、ワンダー(~28才/メス)、ティア(~14才/メス)の3頭。1992年にはワインとワンダーが国内で初の繁殖に成功。2017年には一番多くて6頭のウォンバットを飼育していた。

  1. 1
  2. 2

この記事の画像一覧(全10枚)

キーワード

テーマWalker

テーマ別特集をチェック

季節特集

季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介

いちご狩り特集

いちご狩り特集

全国約500件のいちご狩りが楽しめるスポットを紹介。「予約なしOK」「今週末行ける」など検索機能も充実

お花見ガイド2024

お花見ガイド2024

全国1300カ所のお花見スポットの人気ランキングから桜祭りや夜桜ライトアップイベントまで、お花見に役立つ情報が満載!

CHECK!今が見頃の花見スポットはこちら

ページ上部へ戻る