捨て猫を救った日々を綴る「仔猫を拾ったので」がTwitterで話題に。10万人が見守る理由とは?

関西ウォーカー

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2018年4月21日、突如Twitterに現れた「仔猫を拾ったので」というアカウント。最初の投稿は、道端に倒れ込んでいた瀕死状態の黒猫(以下、ティチャラくん)を保護したというもの。そこから約2年3か月ものあいだ成長記録をほぼ毎日アップし続け、今ではフォロワーは10万人を越える。拾ってきた本人でありアカウント主の「@yukifuri0biyori」さん(以下、飼い主さん)に当時の心境や、猫たちとの日々の暮らしについて聞いてみた。

猫のお手本かのようなポーズで眠る、ティチャラくん(オス)


へその緒もついたままでぐったり…。根気よく向き合って回復を目指す

1日目のティチャラくん。生まれたばかりで体に力も入らず、ぐったり寝そべっている


ティチャラくんを見つけた日(1日目)、ティチャラくんの体は冷たくなっていたものの足が少し動いたので、ひとまず家に連れて帰って様子を見たそう。飼い主さんはこの状況で、正直もうダメかもしれないと考えていたという。

3日目 手のひらにスッポリ収まるほどの体のサイズ。当時の体重113g


しかし、なんとか初日の夜を越え3日目に突入。哺乳瓶でうまくミルクを飲むことができず、カテーテルを使って少しずつ給餌。

8日目 ミルポジがばっちりハマってご満悦のティチャラくん


ときおり、哺乳瓶での哺乳に成功。というのも、ティチャラくんには「ミルポジ」(飼い主さんいわく、ミルクポジションの略)なるものがあるらしく、乳首を嫌がりながらも、ミルポジにハマると一気にゴクゴクと飲むのだとか。

17日目 病院で看護師さんに抱っこされながらミルクを求める様子


約3週間目で、ついに両目が完全に開眼。パッチリくりくりの目で、すくすく成長している。

40日目 真っ赤な首輪を身に付けて毛繕い。「かわいい」「プリティ」といったコメントも寄せられた


それからスタスタといろんなところを動くようになったため、ついに首輪デビュー。嫌がられるだろうと思っていた飼い主さんだが、ティチャラくんは案外気にしていないご様子。というより、つけられていることに気付いていない可能性も…。

その後、特に大きな問題もなく定期的に検診をしながら、順調に大きくなっていくティチャラくん。10万を越えるフォロワーからはたくさんの好意的なコメントも寄せられていて、ティチャラくんはこのストレス社会の癒し役としてひと役かっているようだ。

黒猫×キジトラの愛らしい姿に悶絶!

信玄くん(オス)がティチャラくんを腕枕しながら2匹でお昼寝タイム


実は飼い主さんの家には、ティチャラくんがやってくる前からキジトラの信玄くんが暮らしている。ティチャラくんが来てからは、お互いマイペースなので常にべったりという関係ではなく、気が向いたときにだけ毛繕いをしあったり、体を寄せてお昼寝を楽しむそう。仲睦まじい様子につい笑顔になってしまう。

2匹で前肢を寄せ合い、共同作業で作りあげた奇跡のハート型

おしりを並べてくつろぐ。5年先輩の信玄くんともほぼ同じ大きさに成長


飼い主さん一家に新しい家族が誕生。子どもと触れあうかわいすぎる姿も

ナデナデしている間にウトウト…。先輩として、身を徹して枕と化す


ティチャラくんを迎えてから約1年後、飼い主さん一家に元気な息子くん(現在1歳)が誕生。息子くんも猫たちと仲良く暮らしている様子で、気まぐれで撫でたり頬ずりしたりと一緒に遊んでいる。一方、キジトラの信玄くんは息子くんと一定の距離を保って過ごしているが、息子くんが猫用のおやつを持った途端、そんなことも忘れて駆け寄っていくのだとか。

眠たいときはおあいこ。息子くんを枕にティチャラくんも熟睡


Twitterで成長記録をつぶやきだしたきっかけとは?飼い主さんを直撃!

黒猫定番の某宅配便風がかわいいTwitterの未公開ショット


Twitterにはほとんど登場することのない飼い主さんに、「仔猫を拾ったので」のアカウントについての話を聞いてみた。

「ちょうど猫の成長早見表的なものがほしかったという理由と、当時は黒猫の体調が良くなかったため写真付きで記録を取って行った方が分かりやすいかなと思ってこのツイートを始めました。紙でも記録は付けているんですが、Twitterなら時系列順に並ぶし、写真付きで程よい量の文字数でぴったりかなって」と飼い主さん。

飼い主さんが制作した成長早見表。1ヶ月までの毎日の記録と、1ヶ月以降の半月ごとの記録をまとめている


猫を迎え入れてからの記録は、どれも分かりやすく、一緒に成長を見守っている気持ちになる人も多いだろう。

「実は信玄も保護した猫なんです。仕事関係で時々顔をだしていた勤務先で拾われて、どう?と声をかけられたのがきっかけ。そのときはもう1匹拾われた猫がいて、その子は愛嬌もあって人当たりも良かったのでもらい手がすぐ決まりましたが、信玄は当時無表情な猫で片腕が完全に麻痺していたこともあり、この子は今後色々大変だろうしもらい手が付かないかも、と思い悩んだ末、うちに迎えることにしました。今は麻痺もすっかり治って元気に過ごしています。ティチャラを拾った時は、正直、明日の朝までは持たないと思っていました。なんとか乗り越えたけれど、ふやかしフードが食べられるようになって、ワクチンを1回打ったら里親にだそうと思っていて。でも時間が経って、これも何かの縁だと思ってうちに迎えいれました」と語る。

「ちなみに、ティチャラは離乳に時間がかかって、やっとご飯を食べてくれたと思ったら缶詰の高級パウチしか口にしてくれなくて。一生これしか食べなかったらどうしよう…と、猫の食費を計算してため息をついていた時期もありました(笑)」とも。

Twitter未公開ショット。生死をさまよっていた過去を忘れるほどのくつろぎっぷり


「仔猫を拾ったので」が支持を集める理由には、飼い主さんの猫に対する向き合い方や豊富な知識、そしてなにより猫たちや息子くんの愛らしい日常写真に癒やされる人が多いのではないだろうか。飼い主さんは、新しく猫を飼い始める人の参考になればという思いもあり、丁寧に分かりやすく、時折ユニークなコメントを付けながら成長の様子を届け続けている。

今後も、2匹と1人の愛らしい関係性を見守って行きたい。

取材・文/鳥本明衣(glass)

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