【コロナ対策情報付き】兼六園といえば日本三名園!優雅な大名庭園を散策しよう

2020年11月10日 17:15更新

東京ウォーカー(全国版)

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兼六園の見どころからグルメ・お土産まで、おでかけの前に知っておくと便利な情報を徹底レポート!(※記事内で紹介している展示やイベント、施設等は、休止・中止または内容が変更になっている場合があります。ご注意ください)

加賀百万石の大名庭園、兼六園ってどんなところ?

金沢の中心地にある金沢城の外庭として作庭された兼六園。金沢有数の観光スポットのひとつとして不滅の人気を誇り、水戸の偕楽園、岡山の後楽園と並び日本三名園にも数えられる。広大な敷地(東京ドームの約2.4倍)に大小さまざまな池、曲水、築山などを配した起伏に富んだ造りで、春の桜、新緑の緑、秋の紅葉、冬の雪吊りや雪景色など、歴代藩主を魅了した名園だ。今なお訪れる人々の心をとらえて離さない兼六園の魅力を、余すところなく案内しよう。

アンバランスな美しさの徽軫灯籠(ことじとうろう)は、園内屈指の撮影ポイント


【基本情報】加賀藩前田家の名園、兼六園の歴史を学ぶ

兼六園は、1676年(延宝4年)に加賀藩前田家の5代藩主・綱紀が、金沢城のすぐそば、この地に別荘を建てたことが始まり。その歴史を紐解くには初代藩主前田利家にまでさかのぼる。加賀藩は外様大名であったが百万石という大藩であり、ゆえに幕府の監視の目が厳しく、その目をそらすため茶の湯や能などの文化振興に力を注いだ。歴代藩主がそれにならい茶室を建てたり庭を造成したりと、ゆるりとした生活を送り、幕府に対して反逆の意思がないことを暗に伝えていたとされる。兼六園は作庭を始めてから現在の形になるまで、およそ180年の歳月を要している。

兼六園という名の由来は次の通り。中国宋時代の書物「洛陽名園記」に、宏大・幽邃・人力・蒼古・水泉・眺望の6つの景観が名園の条件として記されており、これら6つを兼ね備えている庭園だとして、兼六園と名付けられた。計算し尽くされた作庭技術は、四季の風情あふれる日本美を生みだしている。

【写真】ゆったりと大らかな池の中央に蓬莱島が浮かぶ霞ヶ池

曲水に架かる花見橋。5月頃はカキツバタが乱れ咲く


【見どころ1】兼六園のシンボル徽軫灯籠と霞ヶ池周辺

歩いて鑑賞して回ることができる「築山・林泉・廻遊式庭園」の兼六園は、立ち止まって眺める見どころが満載。桂坂口から入ったら直行したいのが園内一番の撮影スポット徽軫灯籠(ことじとうろう)で、長さの異なる二本の脚で立つ独特な形をした灯籠だ。実は、最初は同じ長さだったが明治初期に折れてしまい、片足を石に乗せたのだという。手前にある虹橋は琴の胴のようであることから琴橋とも呼ばれ、奥にある灯籠を琴の弦を支える琴柱(ことじ)になぞらえて徽軫灯籠と呼ばれている。

徽軫灯籠が立つ霞ヶ池は周囲約500メートル、その中ほどに蓬莱島が浮かぶ。池の周辺を歩くと、樹齢およそ200年の唐崎松の威風堂々した姿や、曲水の上に架かる雁行橋(がんこうばし)や風流な花見橋などがあり、桜やカキツバタなど季節の自然美と調和し、景観の美しさに相乗効果をもたらす。どこを切り取っても、どの季節を切り取っても、絵になる庭園といえよう。

霞ヶ池のふちに立つのは、別名を琴橋と呼ぶ虹橋と徽軫灯籠

11枚の戸室石を使い、雁が列を作って飛ぶ様子を表現した雁行橋


【見どころ2】日本最古といわれる噴水と瓢池周辺

次の必見スポットは噴水。霞ヶ池からゆるい坂道を下りるとある噴水で、1本噴き上がるだけの何の変哲もない噴水に見えるが、江戸時代後期に造られた現存するものとしては日本最古の噴水といわれ、動力をいっさい使わずに噴き上がっている珍しいもの。これは、坂上にある霞ヶ池との高低差を利用した自然の水圧で、およそ3.5メートルの高さに上がることも。ただし、霞ヶ池の水位によって噴き上がる高さは異なる。

噴水から100メートルほど下るともうひとつの池、瓢池(ひさごいけ)が見えてくる。周囲約270メートルで、その名の由来通り池の真ん中がくびれて瓢箪の形。この瓢池に注ぎ込む翠滝(みどりたき)は霞ヶ池からの水を利用した人工の滝だ。この瓢池あたりは、兼六園の前身、蓮池亭があったところで、兼六園のルーツともいえる場所。庭園は見る人の心情や感性によっても、見どころはさまざま。ぜひ訪れて自分の目でその魅力を感じ取ろう。

金沢城内に噴水を造るため、その試作品といわれる噴水

藩主好みに仕上げた翠滝と瓢池。秋はモミジの紅葉で彩られる


【イベント情報】幽玄な雰囲気に包まれるライトアップは必見!

四季の彩りあふれる兼六園は昼も美しく見応えがあるが、ライトアップされる夜はまた格別の雰囲気を醸し出し、来園者のため息を誘っている。

ライトアップイベントは、観桜期や夏休み、紅葉の秋、雪景色の冬など、四季ごとに日を決めて行われる。期間は金沢城公園・兼六園の公式サイトで発表。しかも夜間(19時~21時、閉園は20時45分で時期により異なる)の入園は無料だ。

徽軫灯籠のライトアップもいいが、おすすめは唐崎松の雪吊りのライトアップ。雪吊りとは、雪の重みで枝が折れないように縄で吊るものだが、それが幾何学模様のように美しく、闇夜の灯りに照らされ幽玄な雰囲気に。霞ヶ池の水面にその姿を映し、得も言われぬ幻想的なシーンが見られる。雪吊りは11月から3月中旬まで。

枝振りのよさは天下一品といわれる唐崎松の雪吊り姿のライトアップ

ちなみに昼の唐崎松の雪吊り姿はこちら

徽軫灯籠のライトアップ。秋は紅葉でさらに美しい


【グルメ・お土産】園内で味わえる金沢ならではの郷土料理

広い園内には食事処も点在しており、金沢の郷土料理である加賀料理の会席や弁当などが味わえる。おすすめのひとつ、内橋亭(9時~17時、水曜休、ほか不定休あり)は、霞ヶ池にせり出て立つ歴史のある小さな建物。窓外には霞ヶ池の水面とその向こうの庭園の風景が広がり、まるで霞ヶ池に浮かぶ小舟から眺めているよう。治部煮やそば、丼物、あんころなどの軽食も味わえる。

もうひとつのおすすめは、瓢池に張り出して建てられた老舗料亭、三芳庵離れ水亭(9時30分~17時、水曜休)。瓢弁当(2200円)や夕顔弁当(1650円)などのほか、お抹茶(生菓子付き)は750円。

また、兼六園にはお土産処も点在。金沢の各種銘菓や地酒、金沢箔や加賀友禅、九谷焼の伝統工芸品など喜ばれる手土産がいっぱい。ただし、食事処や土産処はコロナ禍の状況により休業する場合もあるため、入園前に営業状況をチェックしていこう。

霞ヶ池に浮かぶように立つ風流な内橋亭

お造り、治部煮などが付く彩りも美しい三芳庵の瓢弁当


【スタッフおすすめ情報】歴代藩主が愛でた庭園を眺めて抹茶で一服

金沢城・兼六園管理事務所のスタッフが、散策途中で小休憩したいときにおすすめの情報を教えてくれた。「お抹茶を一服味わうなら、5代藩主の別荘を再現した時雨亭がおすすめです。庭側の10畳と8畳の間、それに続く御囲があり、これらは残されていた当時の平面図によって復元されたものです。茶事にも使用されるお座敷で、本格的に点てたお抹茶がいただけますよ」

亭内では、呈茶をしており、季節の上生菓子付き抹茶(730円)、和菓子付き煎茶(310円)。9時~16時(12時~13時は休み)で、定休日は年末年始のみ。名園を眺めて、お抹茶で優雅なひとときはいかがだろうか。

時雨亭の縁から眺める長谷池の風景

まず上生菓子が運ばれ、食べ終えるころに抹茶が運ばれる


【アクセスや所要時間】バス情報とおすすめのお得な回り方

兼六園へは、JR金沢駅東口バスターミナルからさまざまなバスが出発。兼六園シャトル、城下まち金沢周遊バス、北鉄バスの路線バス小立野方面行き、西日本JRバス牧線などがある。所要時間は12~18分。バスの主な観光スポットの行き先一覧の掲示板があり、乗車口番号もわかるので便利だ。

兼六園は周囲に7つの料金所出入口がある。入園券は当日なら何度でも出入り可なので、通り抜けや食事などに一旦外に出るのもOK。園内の見学時間は、撮影したり、お抹茶を味わったりでじっくり回るなら1時間ちょっと、見どころを眺めてざっくり回るなら30分程度をみておきたい。

また、兼六園には無料開園日が定期的に設けられている。4月の桜開花時期、6月の金沢百万石まつり、8月のお盆期間、11月3日の文化の日、年末年始など。さらに先に紹介したライトアップイベントや、早朝無料期間もあるので、ぜひ活用しよう。

さらに詳しく兼六園のことを知りたい人はガイドツアーに依頼するのもおすすめ。兼六園観光協会が受付をしており、毎日10時~15時の間で数回ガイドツアーを催行している。所要時間約40分で1人500円。

最近話題になっている、松の木のハートを探しながら散策するのもいいだろう。実は太平洋戦争の終戦間際に軍用機の燃料にするために松脂を採取し、その傷跡がハート型になって残っているということ。ぜひ、見つけてみて!

ハート型は地表から1メートルあたりにあるのでわかりやすい


【新型コロナウイルス感染拡大予防対策】

・消毒液等の設置をしています。
・スタッフのマスク着用を義務づけています。

兼六園の随所に立て看板を設置し、以下の注意を呼びかけています。
・マスクの着用、咳エチケットにご協力ください。
・人と人の間隔を十分にあけてください。
・体調不良の方の入園はお控え願います。
・入園チケットは、グループ・団体は代表の方がまとめて購入してください。

取材・文=AVANCER

<施設情報>
住所:石川県金沢市兼六町1
アクセス:【電車】JR金沢駅から兼六園シャトルで16分、県立美術館・成巽閣下車、徒歩5分(小立野口)、または城下まち金沢周遊バス右回りで16分、兼六園下・金沢城下車、徒歩3分 【車】北陸自動車道金沢東ICまたは金沢西ICから約15分
営業時間:7:00~18:00(10月16日~2月末日は8:00~17:00)
定休日:無休
駐車場:なし(周辺に有料駐車場多数あり)
料金:大人(18歳以上)320円、小人(6~17歳)100円

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

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※2020年8月時点の情報です。

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