総制作費はわずか400円!100均の粘土キットで作ったハンバーグが超リアル

関西ウォーカー

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鮮やかなトマトソースがかかったハンバーグ。切れ目からはチーズがあふれ、食欲をそそる。付け合わせのポテトやパンもいかにもおいしそう。超リアルなチーズインハンバーグだが、100円ショップで販売されている粘土キットで作られているというから驚きだ。制作したのは“粘土こねこね系YouTuber”として活躍するネンドザイカーSNAILさん(@nendo_snail)。100円の粘土キットからどのようにしてこのハンバーグが生まれたのかを聞いた。

すべての材料・道具が100円ショップで購入したもの。低予算なのにすごいクオリティ

実物がそこにあることを想像して、細かいところまでリアルに作り込む

普段は、ゲームのファンアートをメインで制作しているネンドザイカーSNAILさん。100円ショップで販売されている幼児向けの粘土キットを使って“本気で遊ぶ”、という試みは2作品目になる。

「100均縛り」で作った最初の作品が、こちらのオムライスとエビフライのセット

「2021年3月にオムライスとエビフライのセットが作れる小麦粉粘土のキットを見付け、遊んでみたのが最初です。“100均縛り”という条件を付けたので、絵の具も筆も使わず、キット内に入っている粘土のみで色を作り出し、粘土ベラセットやディスプレイ用の小皿、ツヤ出しのためのネイル用トップコートもすべて100円ショップで購入しました。なので、総制作費は400円です。今回のチーズインハンバーグを作るにあたっては、粘土ベラセットとトップコートは前回のものを使い回したので、新たに購入したのは粘土キットと小皿のみです」

ハンバーガーのキットをチーズインハンバーグにアレンジして使用

チーズインハンバーグを作った粘土キットは、もともとはハンバーガーを作るためのもの。なぜチーズインハンバーグになったのか聞くと「ハンバーガーだと食材が重なっているため、一つ一つのパーツが見えにくい。そこで、同じ食材で作れるチーズインハンバーグにアレンジしました」とのこと。

Youtubeチャンネル「ネンドザイカーの息抜き」でチーズインハンバーグの制作風景を公開。メインのハンバーグは土台を作ったら、粘土ベラで細かく肉の凹凸を表現していく

水で溶かした茶色の粘土を塗って、焦げ目を表現

茶色の粘土に赤や緑を混ぜでより暗い茶色の粘土を作る。それを水で溶かして、さらにリアルな焦げ目にしていく

「“100均縛り”で難しいのは、使える粘土の色が限られることです。普段は黒の粘土を混ぜて暗さを出すのですが、今回のキットには黒の粘土が入っていなかったので、茶色に赤や緑なども混ぜて、ハンバーグの焦げ目の色を作りました。また、普段使用しているのは樹脂粘土なのですが、キットは小麦粉粘土なのでいつもと感覚が違うのも難しかったです」

複数の粘土を混ぜ合わせて焦げ茶色の粘土を作ったあと、その粘土を水で溶いて、ヘラで土台となるハンバーグの上にのせていく。そうすることでハンバーグのリアルな焦げ目が出来ていくのだそう。こうしたテクニックを駆使してチーズインハンバーグを作っているが、リアルに仕上げるためにネンドザイカーSNAILさんがしていることは何だろうか?

「制作時は、実物が目の前にあるとしたら…となるべく具体的に想像しながら作っています。焼き加減はこのくらいで、ソースのとろみはこのくらい、ポテトの柔らかさはこのくらい、といった風になるべくリアルに想像して作っています。なので、これといった参考写真は用意せず、検索したいろいろな画像を眺めて自分なりに作っていますね。普段の制作の時も設計図は特に作っていません」

自分の作品を通じて粘土細工の楽しさを伝えたい

ゲームのファンアート作品で人気を博すネンドザイカーSNAILさんだが、グーが出せる“ジャンケンが強そうなカニ”や、具材が宙に浮いている“無重力空間のラーメン屋用店頭ディスプレイ”といったオリジナルの作品も、ユニークなものが多い。そもそも、ネンドザイカーSNAILさんが粘土細工にハマったのはどういうきっかけだったのだろうか?

ジャンケン界最弱のカニを勝たせるために考えたグーを出せるカニ、「グーカニ」

「ラーメン屋が宇宙空間に進出したら、店頭ディスプレイがないのは困るだろう…」と作った作品

「最初に樹脂粘土に触れたのは10年ほど前だったと思います。元々粘土に限らず物作りが好きだったのですが、手芸店で樹脂粘土を見付けてからハマっていきました。発色が良く、自在に造形できる素材なのが気に入っています」

制作にあたってのこだわりポイントは、“100均縛り”のチーズインハンバーグでもわかるようにリアルであること。そのために想像力を働かせる、ということは前述した通りだが、具体的な方法として、細かい部分を表現するのに絵の具で彩色するのではなく、粘土で作ったパーツを貼り付ける形で表現していると教えてくれた。

「グラデーションや焦げ目などは絵の具で塗って表現していますが、一部だけ絵の具で描くと、その部分だけ別の素材なのが不自然に見えてしまうことがあります。なので、できるだけ塗装ではなく、素材自体に色を付けることで、粘土の微妙な透明感を出し、生き物や食べ物の柔らかさを表現できるようにしています。作る上でも、後から色を塗るより、色が付いたまま作るほうがどんどん出来ていくのが感じられて楽しいです」

今後の目標を聞くと、「もっと楽しい作品を作っていきたいです。また、自分の作品を通じて粘土細工の楽しさを伝えていけたらうれしいです」と意欲的なネンドザイカーSNAILさん。Youtubeチャンネルでは各作品の制作工程を動画で配信している。ネンドザイカーSNAILさんによると、小麦粉粘土は保存に適さず、しばらくするとツヤがなくなってパサパサになってしまうそうだが、キットが100円で手に入るというのは間違いなくお手軽。100均で作る大人の本気粘土細工。制作動画を参考に、今夏の“自由研究”として遊んでみるのはいかが?

取材・文=西連寺くらら

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