おいしそう…の前にびっくり!?87歳の“おばあ”が孫に作った6000個以上のおにぎりがユニークすぎ!
東京ウォーカー(全国版)
忘れてはいけないのが、おばあの創意工夫の精神。具材をそのまま貼り付けるばかりではなく、おばあなりのクリエイティブ魂を発揮させ、今まで見たことがないおにぎりを作り上げる。
「その急先鋒は、ししゃもを細かくちぎったものを入れたおにぎりでしょうか。おばあならそのまま貼り付けそうなものなんですけど、おそらくししゃもが大きすぎたんでしょうね。荒々しい感じを鮮明に覚えていて、まるで漁師さんが作ったような力強いおにぎりだなと思いました」

奇抜さや驚きばかりではなく、意外と季節性を取り入れたおにぎりも多い。クリスマス当日に登場したのが、カニの缶詰をたっぷり使ったおにぎりだった。
「おばあに『参った!』と言いそうになりました(笑)。確かに年に一度のイベントですが、なんの前触れもなくカニがどっさりでしたから。“度肝を抜かれる”っていうのはああいう状況のときに使うんでしょうね。数の子がいっぱいのときもありましたよ」


また、おばあはもともと料理が得意ということもあり、見た目に徹底してこだわったおにぎりも数多く見られた。どのような職人技でここまでキレイに仕上げることができたのか。プロも顔負けのおにぎりも印象的だったと大迫さん。
「根本的に料理が好きなんだと思うんです。生ハムを美しく巻いたおにぎりを作っていたときはもはや芸術家だなと。あとレイアウトセンスも抜群で、小さなカツ3枚が正確な位置に置かれているものもありましたよ」


大迫さんはこれまでに作ってもらったおにぎりを回想しながら、涙を流していたように見えた。現在おばあは料理をお休み中だが、料理への意欲を見せ始めているんだとか。「近いうちにまたおにぎりが登場すると思うんで、またそのときはSNSで報告させてもらいますね!」と明るく話してくれた。
“食のマリアージュ”こそ「おばあめし」!
大迫さんいわく、「おばあめし」の真髄は“食のマリアージュ”だそう。本来出合うはずのない食材や調理方法が出合い、一見ケンカしそうに見えても口の中でちゃんと仲良くしてくれる。それが「おばあめし」なんだという。その良い例として挙げてくれたのが、カレーと大根おろしのマリアージュだ。
「『カレーの革命だ!』と思いました。付け合わせなら福神漬けやらっきょうと相場が決まっていますが、佃煮入りの大根おろしですからね。『これはさすがに合わないだろうな』と思ってみたら…うまかったんですよ(笑)。あんなにカレーがあっさりした味わいになるとは、まさにカレー革命が起きた日でした」

そしてマリアージュとは、「足す」ばかりではなく「引く」ことでも生まれる。ある日の食卓に並んでいたのは、マヨネーズがかけられていないポテトサラダだった。
「ポテサラ=マヨネーズというイメージでしたから、弱りましたね(笑)。しかたなくテーブルコショーをかけて口に運んだら、さわやかな辛味がマッチして驚きました。そういう出会い頭の恋のような、素敵な料理も頻繁にありましたね」


そうした数々の料理を食べてきたなかで、大迫さんにとってうれしい思い出として残っているのが、おばあの87歳の誕生日の出来事。大好物のケーキを頬張りながらうれしそうな表情を見せるおばあが忘れられないという。
「おばあの手料理ではないんですけど、スイーツを食べるときの表情が1番良いです。忘れられないですね。今年もまもなく88歳の誕生日を迎えますが、ケーキを食べて元気を出して、また料理を作れるように回復してほしいと思っています」


大迫さんは現在、おばあのために「孫めし」を作り、これまでの恩返しをスタートし始めている。復活後のおばあは、一体どんな料理を作るのだろうか?多くの人々をほっこり笑顔にさせてくれる「おばあめし」。これからも見逃せない!
取材・文=橋本未来
この記事の画像一覧(全26枚)
キーワード
テーマWalker
テーマ別特集をチェック
季節特集
季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介
全国約900件の花火大会を掲載。2025年の開催日、中止・延期情報や人気ランキングなどをお届け!
ゴールデンウィーク期間中に開催する全国のイベントを大紹介!エリアや日付、カテゴリ別で探せる!
おでかけ特集
今注目のスポットや話題のアクティビティ情報をお届け
キャンプ場、グランピングからBBQ、アスレチックまで!非日常体験を存分に堪能できるアウトドアスポットを紹介