元NMB48日下このみ、振付師として活躍する今の心境を語る!

東京ウォーカー(全国版)

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STU48の振付は上品さと奥行きを意識して作っていきました

――活躍の場が広がるなかでは、今年4月に発売されたSTU48のシングル『花は誰のもの?』のカップリング曲の振付も担当。48グループの振付は卒業後初ですよね。

【日下このみ】いつか48グループの曲の振付をする、というのが自分のなかで大きな目標だったんです。本当に大きな目標だったから、こんなにすぐに達成出来るなんて驚きもありましたけど、そこまで自分が進めている気がして、すごく嬉しかったです。

振付をした曲『ポニーテールをほどいた君を見た』は、昭和レトロな感じだったんですけど、STU48のメンバーが踊ると考えたときに激しいものよりはちょっと一呼吸置いたイメージの振付の方がいいのかなと。でも、実際に踊るとめっちゃハードになってしまったんですけど(笑)。パッと見はハードに見えない振付で上品さを入れつつ、奥行きのある感じをイメージして作りました。

――STU48のメンバーとは、どんな風にコミュニケーションを取っていきましたか。

【日下このみ】すごくタイトな中でスピーディーに進めていかなきゃいけなかったんですけど、レッスンが終わったあとに私の振付がすごく好きですって声をかけてくれて。当時は、淡々と自分がやらなきゃいけないことをやっていたような感覚だったけど、あとあとこんなに嬉しい反応をもらえるんだと思って、めっちゃテンションが上がりました。NMB48とSTU48でグループは違うんですけど、どこかアットホームというか。48ってこういう感じだよねっていう雰囲気も感じましたね。ホーム感がありました。

#ババババンビの振り付けも担当(C)#ババババンビ製作委員会

――今年は8月にTIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)でステージデビューした「高嶺のなでしこ」も振付を担当。これもお披露目まで指導されたんですよね。

【日下このみ】そうですね。10人メンバーがいて、3人は元ラストアイドルで経験者、7人はオーディションの合格者なので、どうしても実力の差が出てしまっていたんですけど、その経験の有無で分けたくはなかったので、新しい1つのグループとして私が伝えられることを精一杯伝えました。それぞれのレベルを冷静に見ながら、ベストに出来る状態のものを作るというのが一番難しかったです。振付師としては、そのバランスに難しさを感じることが多いです。

#ババババンビの振り付けを指導(C)#ババババンビ製作委員会

アイドル経験を活かした振付は自分の強みになっています

――アイドルから振付師への転身、というのはかなり稀有な経歴だと思いますが、そのなかで自分の強みはどこだと思っていらっしゃいますか。

【日下このみ】強みだなと思うのは、元アイドルとしてステージでの見せ方が分かっていること。ただ踊るだけじゃなくて、どういう風に目線を残したら印象的になるのか。どうやったら自分を見てもらえるのか。そういう部分はアイドルとしての経験から分かっているので、それは武器になっているなと思います。

例えば、フォーメーションで移動するときに、ここで客席の方見られるよね、ここでウィンクできるよねって、と伝えることが出来る。それは、ちょっと大きなところかなと感じています。

「高嶺のなでしこ」のTIFのライブパフォーマンス前に、メンバーを励ますのも振付師の仕事のひとつ(C)高嶺のなでしこ

――有名な振付師の方だと、振付を見ただけで誰の振付か分かるような特徴があることも多いですが、日下さんの振付にもそういったところがあるのでしょうか。

【日下このみ】自分では分からなかったんですけど、立ち位置表を見るだけで私の振付だと分かるってメンバーに言われますね。自分のなかで意識しているのは、曲にあわせて振付にもストーリー性を入れるようにしていることと、一人ひとりの個性を目立たせるようにしていること。

自分がアイドルのときに悲しい思いをしたからこそ、後ろにいる子も引き立ててあげたい。もちろん、序列はありますけど歌割が短い分、ここではちょっと前に出すフォーメーションにしようとか。普通の振付だとやっぱり表現の世界を重視するので、顔が隠れちゃったりすることが多くなっちゃうんですけど、なるべく均等に見せてあげたいなと。メンバーの気持ちに寄り添える部分も自分の特徴だと思います。

――逆に師匠がいない分、弱みになっている部分はありますか。

【日下このみ】やっぱり技術面。7年半、アイドルのダンスをやってきたので、どうしても正面ばかり見てしまうんですよね。ダンサーさんに比べると平面的な踊りになっちゃうというか。今は本当にいろいろなグループの振付を任せていただいているので、さらに良いものを作るためにもっと勉強が必要だなと思っています。それを学ぶためにも、今年はLAに短期留学する予定です。

「高嶺のなでしこ」の振り付けを担当。メンバーは携帯で振りを確認しながら、指導を受ける(C)高嶺のなでしこ

同期だった太田夢莉とはお互いに褒め合っています

――NMB48を卒業後、まさか振付師としてこんなに活躍するとは同期のメンバーもびっくりしてるのではないでしょうか。

【日下このみ】そうですね。(太田)夢莉(元NMB48)とはよく話すんですけど、お互いに頑張ってるよね、すごいよねって褒め合ってます(笑)。夢莉は私にとってすごく刺激をもらえる貴重な存在。この間「現役のときからダンスを追求していたけど、ずっと同じ目標に向かって進んでいって、それを実現させているのがすごい」って言ってくれたんですよ。情熱が変わらないって褒めてくれたのが嬉しかったです。

――日下さんがアイドルのセカンドキャリアとして、振付師という道を切り開いた、といったようなところもありますね。

【日下このみ】アイドル以外のことも出来るかもしれない、という希望になれたらカッコいいですよね。私の場合はダンスが好きなことだったので、好きなことを追求していった結果、形になったという恵まれた部分はあるんですけど、好きなことは迷わずに自分がやりたいと思ったら、自信を持ってやり続けることが大事なのかなと思います。私が出来たから、みんなもきっと出来るよ、大丈夫って伝えたいです。

今も変わらず応援してくださっている方の言葉は、自分にとって大きなエネルギーだし、アイドルとは違う形になるとは思うけど、良い姿を皆さんに見せられるように。もっともっと実力を付けていきたいです!

撮影・取材=野木原晃一 文=yoshimi ヘアメイク=小田愛永

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