NGT48小越春花 8thシングル発売「今の自分に響くような歌詞や曲調」

2022年12月28日(水)に8枚目のシングル『渡り鳥たちに空は見えない』をリリースするNGT48。今回の楽曲は、新潟民放初の4局合同ミニドラマ『夜明けまえの彼女たち』連動シングル。『夜明けまえの彼女たち』のヒロインのひとりを務めるNGT48メンバーの小越春花に新曲のことやドラマについて話を聞いた。

この楽曲でNGT48がまた新しい世界に行けるんじゃないかな

――まずは8th シングル『渡り鳥たちに空は見えない』を初めて聴いたときの印象から教えてください。

【小越春花】最初に聴いたときは、涙が自然と流れてくる感じで、めっちゃボロボロに泣いちゃいました。初めて聴く曲なのに、何かが体に染み込んでくる感じ。新曲という感じの受け取り方じゃなくて、自分の中にある何かのピースと、曲の何かが重なってひとつのものになったような感覚がしました。

今の自分に響くような歌詞や曲調でもありましたし、NGT48のことが描かれてるというのをすごく感じたので、この楽曲でNGT48がまた新しい世界に行けるんじゃないかなとも思いました。

――渡り鳥たちと都会に暮らす人たちを重ねている歌詞ですね。

【小越春花】私は、渡り鳥たちと自分たちを重ねて見ています。グループ活動をしていて、どうして思うようにいかないんだろうって悩むこともあって。自分の前に壁みたいなものがあって、それを越えようとしているときなのかな、とも感じていたタイミングでもあったんです。

うまくいかないことの理由を探そうとしていたんですけど、そういうことじゃないのかなって。私たちは空を飛んでる渡り鳥たちだから空全体が見えるわけがないし、その中で風に逆らいながら、ただただもがき続けながら進む、迷ってたときも迷わなくていい。そのまま進めばいいんだよって、背中を押してくれているような感覚を、曲名にもなっている『渡り鳥たちに空は見えない』というフレーズから感じました。

――ほかにも、印象的なフレーズが多いですね。

【小越春花】本当にどれもめちゃめちゃ好きなんですけど、「渡り鳥たちに地図なんてない ひたすら本能的に いくつもの(海流)荒波を(越えて)大陸を目指している」がとくに好きです。

物事にぶつかったときや、うまくいかないことあったときに、私が結構考えすぎちゃう性格なので、深く考えすぎて結局何も前に進めないことが多いんです。

描かれている渡り鳥は、白鳥だと私は思っています。新潟は白鳥が冬になると飛んでくるんですけど、その姿とも歌詞が重なって情景が見える感じがして、渡り鳥たちは迷いなく突き進んでるし、本能のままに前に進んでるから、今考えすぎることよりもひたすら大陸を目指すほうがいいんじゃないかなって。歌詞を見たとき、今自分の中で迷ってるものから何かひとつ解決されたような感じがして、励まされました。

――この曲に励まされるということは、小越さんは今、いろいろ悩んでいることやつらい思いをされていることがあるということでしょうか。

【小越春花】そうですね。今は舞台(OFFICE SHIKA MUSICAL「私は怪獣－ネオンキッズ Live beat－」12月10日～18日)に挑戦させていただいている時期で、私にとって初めての舞台になるんです。その舞台のために、新潟で生まれ育った私が東京で1カ月間稽古をすることに。今までのお仕事には他のメンバーがいましたけど、ひとりで稽古に行って帰ってくるという、NGT48の活動と少し離れた生活になるのが初めてなんです。

東京は建物が高くて、空が狭く見えたりとか、人がいっぱいだなと感じるし、全然違う環境に行って、知り合いがひとりもいない世界に飛び込んでるのが、歌詞と同じで本当に今の私みたいだなってすごく思いました。

なんかもう急に寂しくなるんですよ。訳もわからず泣いてますね(笑)。舞台も稽古も初めてなので右も左も全然わからない状態で。でも、日々成長していかないといけないし、言われたことは次の日までにちゃんとできるように、と思うけど帰宅してもひとりの空間だから、どうしようって。

そういうときに自然とぽたって涙が落ちてきたりすると、私今泣いてる……みたいな。自分でも気づかないくらいに自分の中につらいって思ってる自分がいるんだろうなって。

そういうときにこの曲を聴くと、何の感情で今自分は泣いてるんだろうみたいな、今どういう感情なの？みたいな、語彙力のない私の気持ちを何か代弁してくれてるようにも感じて、この感情って私だけが今背負ってるものでもないのかもしれないなって。わかってくれるこの曲があるから、ひとりじゃないんだな、みたいな気持ちにもなっています。