お金も時間も使ってこそ意味がある。40代で資産2億円を築いた「節約家」のお金と時間の使い方
東京ウォーカー(全国版)
誰もが不安を抱えたコロナ禍の影響もあり、日本人の保有資産は過去最高水準となっている。もちろん、何があるかわからない将来に備えて一定の蓄えをしておくことは大切だ。しかし、40代で約2億円の資産を築いて早期退職を果たした元海上自衛官の生方正さんは、「お金は使ってこそ意味がある」と語る。そして、その考え方は、「時間」にもあてはめるべきだという。

「節約」は、リスクが圧倒的に低くて効率的な投資手法
私の「投資」に関する考え方のひとつに、「『節約』こそが、リスクが圧倒的に低く、最も効率的な投資手法」というものがあります。
スーパーに行って必要な食材や惣菜を30%オフで買えたとします。1000円の商品であれば、支払額は700円。通常より300円お金を手元に残せたことになります。たかだか300円と考える人もいるかもしれませんが、これを週2回続けると1年に積み上がる金額は3万円を超えます。つまり、1回30%オフでものを購入する効果は侮れないのです。
実際の投資の世界と比較するとどうでしょうか。「投資の神様」と呼ばれるウォーレン・バフェットのたたき出す年間利回りが20%といわれています。一般のやり手投資家であっても年10%を超える利回りをあげることは至難の業ですし、時には損失を出すこともあります。
さらに、当たり前のことですが、投資により利益を得たら税金を納める必要があります。株式投資やFXなら、支払う税率は利益の約20%です。一方、節約によりセーブできたお金に課税されることはありません。
節約する場面の多くは日常的な買い物です。そのため、多くの人が「節約も投資のひとつ」ということを意識しないでお金を使っていますが、この視点でものごとを俯瞰できると、お金に関するリテラシーが磨かれます。金融知識を持たない人にとって、これほどリスクが低く効率的な投資手法はないといえるのではないでしょうか。私は、このことに気付いてほしくて、著書などを通じて情報発信をしているのです。

お金はあくまでも目的達成のための道具
ただし、私は「守銭奴のようにお金を貯めることに固執しろ」とはいっていません。しっかりとお金を貯めたら、そのお金を自分や家族のためにしっかりと使ってほしいのです。
お金とは、いろいろなものや体験と交換できる便利な道具です。便利であるがゆえに多くの人がお金を貯めることばかりに目を向けがちなのですが、それでは目的と手段をはき違えているといわざるを得ません。「〇〇にお金を使う!」、だから「〇年後までに〇千万円を貯める」、このように逆算して貯蓄や資産形成に取り組むのです。
お金を貯めることはあくまでも手段であり、その目的は自分に必要なものを手に入れる、旅行などの体験をすることで人生を豊かにする、あるいはもっと大きな夢を叶えることに使うことであるはずです。それこそが、資産を形成する意味なのです。
道具は使うことでその価値を発揮します。使うからこそ存在意義があるのです。節約という投資手法でお金を貯めたあとは、人生を豊かにすることに、勇気を持ってお金を使ってほしいと思います。
自分のやりたいことを我慢し続けて3億円、5億円といった資産を築いただけで手をつけなければ、資産を丸々遺したまま亡くなることになります。生涯をかけて道具に過ぎないお金をただ積み上げるために生きたことになります。そのような人生に、果たしてどんな意味があったといえるでしょうか。きっと、死んだあとに血族内に醜い遺産相続のタネを残しますし、ひとり者であれば国が相続することになるだけです。
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