電子レンジNG、見た目は超素朴…なのに「曲げわっぱ」の弁当箱が売れる理由とは?“冷めてもおいしい”が叶う最強名脇役

東京ウォーカー(全国版)

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子供や学生はもちろん、社会人にとっても必需品となっている「お弁当」。近年、SNSを中心に華やかな飾りつけをしたお弁当や“キャラ弁”の投稿が増えており、料理好きや毎日お弁当を作る人の間で盛り上がりを見せている。

そのなかで特に注目したいのが、「#曲げわっぱ」というハッシュタグをつけた、木製のお弁当箱を使ったもの。このハッシュタグをつけたInstagramの投稿は200万件以上にのぼり、お弁当界の1ジャンルとして確立されている。

しかしその見た目はシンプルかつ古風で、いわゆる「お弁当」のイメージとは少し離れる。なぜ曲げわっぱのお弁当箱がこれほど人気を集めているのだろうか。その理由について、数多くの曲げわっぱ弁当箱を販売している株式会社三好漆器(以下、三好漆器) 代表取締役社長の三好佑紀さんに聞いた。

“昔ながら”という印象が強い「曲げわっぱ」のお弁当が今、SNSで大人気!


見た目は素朴な木のお弁当箱。なぜ「冷めてもおいしい」?

曲げわっぱ弁当箱の始まりは、諸説あるそうだが、奈良時代にきこりの昼食のための弁当箱として誕生したと言われている。木を曲げて輪っかにするため、「曲げわっか」から「曲げわっぱ」というふうに呼び名が変わったのではないかとの推測も。

奈良時代にきこりのお弁当箱として使われていたと言われている。見た目の温かみも魅力


曲げわっぱの最も大きな特徴は、杉で出来ていることから“調湿作用”を持っているという点。調湿作用とは、周囲の湿度が高いときには空気中の水分を吸収してくれ、反対に空気が乾燥しているときには水分を放出することで、一定の湿度に調節してくれるというものだ。この作用によってお弁当の中の湿度を調節してくれるので、ご飯やおかずがべちゃっとならず、冷めてもおいしく食べられる。

取り扱いが難しいイメージのある曲げわっぱだが、家庭用の洗剤で普通に洗うことができる。電子レンジや食洗器NGという木製食器特有のデメリットはあるものの、基本的な使い方はほかの食器と何ら変わらない。

「長持ちのポイントは、“乾かし方”にあります。洗ったらしっかり水気を拭き取っていただき、上向きに乾かすようにしてみてください。下向きにしてしまうと湿気がこもってしまい、カビやすくなってしまいます」

お茶碗などを洗ったあとは、水滴がより落ちていくように下向きに乾かしてしまうという人も多いと思うが、曲げわっぱに限らず、漆器やほかの木製食器にも同じことが言えるのだとか。

曲げわっぱのお弁当箱はすべて職人の手作業で作られている。だからこそ大切にしたくなる逸品だ


コロナ禍がきっかけで人気急上昇!シンプルゆえの役割

三好漆器では18年ほど前から曲げわっぱを取り扱っていたが、当時の認知度は高くなく、現在のようなブームを感じることはなかったという。しかし2020年頃、コロナ禍で外食ができなくなり、お弁当を作る人が増えたことで人気に火がついたそうだ。

特に20代~30代のオフィス勤めの女性から注目を集めたようで、Instagramでは「#曲げわっぱ弁当」や「#曲げわっぱ」といったハッシュタグまで誕生し、曲げわっぱ関連のハッシュタグがつけられた総投稿数は350万件を超えている。

「ころんとしたフォルムに加え、冷めてもおいしく食べられるという通常のお弁当箱にはないポイント、さらに曲げわっぱ自体が落ち着いた色味なので、中身がより華やかに見えるという効果もあって人気が出たのではないかと考えています」

シンプルだからこそ、中身の彩りを引き立てる役割も


“Instagramといえば映え”と言われるほどビジュアルのよさが注目されがちだが、パッと見は落ち着いた木のお弁当。曲げわっぱがここまで人気になったのは、ご飯やおかずの“引き立て役”として一役買った結果なのかもしれない。「お弁当がきれいに見えるとお弁当作りも楽しくなって捗りますしね」と三好さん。その人気はとどまることを知らず、現在も売上は落ちることなく維持しているのだとか。

ちなみに、初めて曲げわっぱを使った人から特に多いのは、「本当に冷めてもおいしかった」という驚きの声だそう。これが電子レンジNGでも愛される理由なのかもしれない。


難易度の高い形にも挑戦!幅広い層に曲げわっぱを伝えていく

シンプルなデザインゆえにずっと変わらないように見える曲げわっぱだが、実は進化を続けている。木材を曲げて弁当箱にしているため、どうしてもカビやすく汚れやすいのが長年の課題だったが、内部に塗装を施すことで解決することができたという。

以前は漆を中心に塗装を施していたが、現在ではウレタンの塗装に変わり、より手に取りやすいものとなっているようだ。そのほか、形のバリエーションも増えており、従来の楕円型に加え、四角型や三角型も売られている。

「木を曲げる回数が増えると難易度が上がるので、楕円型以外は作るのがかなり難しいんです。それでも形を工夫することで、大人から子供まで、より多くの人の手に曲げわっぱを届けられると思うので、今後も挑戦する価値はあると思っています」

丸型は特に作るのが難しそうだ…


曲げわっぱを使い続けている人からは、見た目や機能性はもちろん、“軽さ”にも定評があるんだとか。一般的なプラスチックのお弁当箱よりも軽いため、持ち運びが楽で子供にも持たせやすいというメリットがある。そんな声を受け、三好漆器では子供向けのニコちゃんマークの絵柄をつけた曲げわっぱを販売するなど、もっと曲げわっぱを楽しんでもらうべくさまざまな挑戦をしている。

「子供にも使ってほしい」と、かわいい絵柄がついたものも


毎日食べる人も多いお弁当。曲げわっぱのお弁当箱を使って、日々の食生活を豊かにしてみては?

取材・文=織田繭(にげば企画)

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