ラウンドワン「スポッチャ」の誕生理由は、部活動以外でスポーツに触れる場所をつくるためだった。過去には「釣り堀」や「カーリング」も採用
東京ウォーカー(全国版)
かつては「釣り堀」や「カーリング」を採用!?ポイントは安心・安全、そして楽しさ
関西で産声を上げ、今や全国で稼働しているスポッチャだが、アイテム導入の際には紆余曲折があるそうだ。「安心・安全な形で提供できるか。そのアイテムが楽しいのか。来場者が遊んでみたいと思うのか」の3つが主な基準となる。加えてセルフ運用が可能なのか、スタッフによるレクチャーが必要なのかといった判断材料のほかに、コストも考慮にいれる必要があったりと、数多くの基準をクリアしなければならない。
「そのほか、難易度が高いスポーツは人気もあるのですが、同時に、けがなどにつながる可能性も高くなりますので、そのバランスをとるのが難しいですね。話題になったり人気が出るのではと実際に取り入れてみても、運営し続けるのが大変でなくしていったものもあります…。例をあげると、『釣り堀』や『カーリング』ですね」

2004年のスポッチャ導入以降、オーソドックスなものからユニークなものまで、さまざまなアイテムを採用してきたラウンドワン。そこで気になるのはアイデアの源泉だ。
「社員からの提案で取り入れたり、メディアやSNSなどで楽しそうなものを見つけたときなど、いろいろなケースがありますね。ちなみに世に出なかったもの、ボツになったものも、なんとか形にできないかと常に検討しています。例えば1号店(京都伏見店)で過去に『ボルダリング』や『マウンテンバイク』を導入していたことがあったのですが、怪我などが多く設置を取りやめました。しかし、安全面を強化してボルダリングを再導入できないかといったことも考えています」

現在、スポッチャを活用した部活地域移行の問題解決に着手
現在日本では、部活動を地元のスポーツクラブなどに委ねる「部活動の地域移行」が、2023年度から段階的に行われている。しかし、指導者の不足、生徒の安全への心配、そして保護者の経済的な負担といった課題としてあげられているのが現状だ。
「弊社で部活動地域移行における問題解決の一端を補えれば、企業として地域に貢献できるのではと考えています。また、パラスポーツ(障がい者スポーツ)の体験もできるようにこの先も新しいアイテムを取り入れ、より多くのお客さまが気軽にスポーツにチャレンジできる施設でありたいと思います」

2024年で導入開始20周年を迎えるスポッチャは、小さな子どもたちの安全な遊び場や部活動以外でスポーツに触れられる場所としてスタートしたが、これからはそうした教育的意義がますます高まっていくだろう。今後もラウンドワンの動向に注目していきたい。
この記事のひときわ
#やくにたつ
・安心・安全・楽しさを追求し、常に来場者の満足度向上に努める
・アイデアの種は社員の提案やSNSなど、情報源を幅広く張り巡らせることで生まれる
・部活動移行の問題解決に着手し、企業として地域に貢献する
取材・文=西脇章太(にげば企画)
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