FP横山光昭のお金の悩みがなくなる資産形成プラン。「金利」ってなんだろう?「超低金利」「ゼロ金利」の時代に考えるべきこと

東京ウォーカー(全国版)

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日本では長く「超低金利時代」ともいわれるが、そもそも「金利」とはどんなもので、どのように決まっているのだろうか。それこそ「お金の初心者」といった人なら、金利というと預金金利くらいしかイメージできないかもしれない。ファイナンシャルプランナーの横山光昭さんが金利について詳しく解説してくれた。

ファイナンシャルプランナーの横山光昭さんにインタビュー【撮影=藤巻祐介】

金融機関が利息を設定しているわけ

経済ニュースで頻繁に登場するワードが「金利」です。一般の人もよく知っているところだと、預金金利も金利です。銀行など金融機関にお金を預けておけば、預けた元本に対して利息がもらえます。その利息の元本に対する割合が金利です。

一方、金融機関は、私たちがお金を預けるだけの機関ではありません。住宅ローンや教育ローンなど、金融機関からお金を借りることもできます。お金を借りた場合は、返済するときに元本に加えて今度は利息を支払わなければなりません。その利息の元本に対する割合も金利です。

そもそも、なぜ金融機関は金利を設定しているのでしょうか。それは、金融機関も利益を挙げなければならない企業だからです。金融機関は、文字どおり「お金を融通する」機関。お金を預けたい人から預けてもらったお金を、お金を借りたい人に貸して、すなわち融通して利息を得る、あるいは一部を投資で運用するなどして利益を生んでいるということです。

もともとの資金がなければ、金融機関はお金を貸したり投資で運用したりすることができません。預金に利息をつけることでたくさんの人からお金を預けてもらい、資金を調達しようとしているのです。

金利を決めているのは、日本銀行

そして、金融機関もまたお金を借りています。金融機関にお金を貸しているのは、日本ではいわゆる「日銀(日本銀行)」です。日銀は、国の金融機関の中核となる機関である中央銀行で、「政策金利」と呼ばれる基準金利を設定します。それによって、経済や物価の安定を図るためです。

今、日本は「超低金利時代」とか「ゼロ金利時代」といわれます。なぜそんなに金利が下がっているかというと、ひとことでいえば景気が悪いからです。

景気が悪いときは、中央銀行は政策金利を下げます。すると、金融機関が中央銀行からお金を借りやすくなり、さらにはその金融機関から人や会社もお金を借りやすくなります。そうして得た資金を、例えば設備投資にあてるなど企業活動を活発化させてもらうことで、経済の立て直しを狙っているのです。

一方、景気がよくなると、中央銀行は政策金利を上げます。すると、金融機関も人や会社もお金を借りにくくなります。先の例でいえば会社は設備投資などにあてられる資金に困るということになりますから、結果的に過熱気味だった企業活動が落ち着くことになるというロジックです。

「好景気のときも低金利のままにしておけば、経済はどんどん活発になっていいのでは?」と思った人もいるかもしれません。でも、好景気のときはどうしてもモノの価格が上がっていくインフレの傾向が強くなります。

そのとき、インフレ率と同じような割合で給料も上がっていけばいいのですが、好景気が続いて経済が過熱気味になると、給料の上がり具合に比べてインフレが進みすぎるという危険性があるのです。そうなると、生活が苦しくなるという人が続出してしまいます。そんなことにならないよう、中央銀行は政策金利を上げて企業活動を落ち着かせようとするのです。

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